野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

Stepping Stonesの新たなStep

エイブル・アート・ジャパンの事務局で、Jon Palmer、吉野さつきさん、太田好泰さんと打ち合わせ。「飛び石プロジェクト」の今後のこと。

それから、来年10月に「飛び石」の公演を行う世田谷パブリックシアターのシアタートラムをJonに下見してもらう。

今年の10月27−29日の「コラボ・シアター・フェスティバル2006」のチラシのデザインに目を通し、見てしまった以上、もっとこうした方がいい、ああした方がいいと、ついつい、口出し。太田さんやデザイナーさんの仕事を増やしてしまうぼく。

Jonは明日イギリスに帰るのだけど、誰も一緒に晩御飯を食べる人がいないみたいなので、一緒にご飯食べることにした。仕事があるのに、さつきちゃんも名残惜しく、同行。それから、俳優の倉品淳子さんが合流(いきなり電話をして、無理を言って、稽古を早めに引き上げてもらいました)。

Jonは、来年、ぼくと倉品さんをイギリスによび、さらに、スペインからダンサー、デンマークから音楽家、ロンドンから俳優、そして、自分のカンパニーの(知的障害の)俳優たちをよんで、3週間共同ワークを行って、公演をしたい、と考えている。彼は、「飛び石」に関わる前は、知的障害の俳優だけと演劇をやっていたのだが、「飛び石」では、知的障害のある俳優以外の人とワークショップをして、自分のやり方は、知的障害の人以外でもやれるという自信を持ったのだそうです。それで、ジョンは、次のステップとして、このプロジェクトを考えついたらしい。

昨年から、何度もジョンを日本によんで色々やってきたことが、日本の人々に影響を与えるだけではなく、ちゃんとジョン自身にも影響を及ぼし、そこから新しいプロジェクトが派生しているのは、本当にうれしいことです。吉野さんとこの企画を考えている時、イギリスから日本、日本からイギリスと、双方向のやりとりがあるようにしたい、と考えていました。そして、日本滞在期間を、ワークショップ1週間以外に、様々な日本の文化に触れたり、日本人のアーティストと交流する日程を意識的に設定したのです。そこを、ちゃんと汲み取ってくれることに、ぼくは、本当にうれしく思います。