野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

弦楽四重奏「アートサーカス」はどうなるか?

いつの間にか生活リズムが元に戻り、目が覚めたら午後1時だった。昨日で弦楽四重奏のワークショップが終了し、年内で仕事が入っている日は2日だけ(12月19日ごろに横浜トリエンナーレの「搬出の音楽」の撮影、21日にP−ブロッで養護学校で演奏)。今年は、いっぱい働いたので、残りの1ヶ月は、忘年会や色々充電期間として過ごそうと思う。
さて、今日もオフ。どうやって過ごそうかと思うが、昨日までの弦楽四重奏のワークショップで書いてもらった譜面が気になって仕方がないので、ファミレスでドリンクバーを楽しみながら、ずっと譜面を見たり、譜面に書き込みをしたりしながら過ごした。それぞれの譜面に少しずつ面白さや良さを発見しながら、ふと、これは一体どんな完成を見るのだろう、と考えてみると、意外にイメージしにくい。「オルガンスープ」と同じようなアプローチは通用しない気がするし、「オルガンスープ」からは抜粋でアレンジして演奏するから、「オルガンスープ」とは似てもつまんない。全く違った曲調の弦楽四重奏を書きたいものだ。
そう思って譜面を見ているうちに、とにかくチェロのパートで、やたらにヘンテコリンな楽譜がいっぱいあることを再確認する。とにかく、安田謙一郎さんがどんな譜面でもその通り演奏してくれるから、子どもたちは調子にのってやたらに複雑な譜面を書いた。自分でどんな音になるかイメージできていたかどうかも不明。で、このランダムな音の羅列みたいな曲、今回のワークショップに安田さんと子どもたちがいたからこそ生れたものだから、これこそ生かすべき、という気がしてきた。チェロパートの譜面を最大限そのまま生かして、その上にヴァイオリンとヴィオラを書き足して作曲というのが、面白いかもしれない。
とにかく、作りたい曲のイメージは、サーカスのイメージを大切にして、ヴァイオリン・ヴィオラ・チェロの3グループの全く違った傾向を一つの曲に共存させて、横浜トリエンナーレ会場の雑多な感じを曲に反影させたい。
この子どもたちの作曲したフレーズを、横浜トリエンナーレの会場内で演奏してみるべき、という気がしてきた。大人の作曲したフレーズはズーラシアで演奏してみよう。そこを出発点にしないと、曲が完成しない気がする。
風邪っぽいので、薬膳カレーじねんじょで、特性カレー風邪バージョンを食べて、しかも、みかんを購入(ビタミンをとろうと)、スーパーでしょうが湯と葛湯を購入。
これで風邪対策したから、風邪治るかな。