野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オルガン作曲、順調

オルガン作曲は、順調に進んでいるので、今日は、京都造形芸術大学での太田省吾の演劇公演を見に行った。ダンサーの山下残くんが役者として出演しているのも興味深かったので。
最初のシーンがすごく印象的で、すごく美しい芝居だな、と楽しみに見ていたけど、最初の台詞が出た後は、すっかりイメージが小さくなっていくように感じ、あんまり楽しめなかった。台詞に力が感じられない。
ところが、途中、山下残くんの台詞のシーンだけが、非常に言葉に力を感じた。今までのどの俳優の言葉にも力が感じられなかったのに、俳優としての訓練を受けていない残くんの言葉だけが、ぼくの耳に届くのはなぜだろう?別に知り合いだから、とかではなく、彼の言葉だけが、ぼくの耳に語りかける力を持っていたように感じたのだ。
ぼくが役者の人たちと舞台を作るなら、どんな舞台を作るかな?少なくとも、もっと存在感のある人物を集める気がするなぁ。
帰ってからは、作曲。現在40小節目を経過したところ。22人の子どものうち、15人の子どものフレーズが既に登場している。この調子でいくと、この曲に全員のフレーズが登場するかも。組曲として、何曲も書くつもりだから、2曲目以降を書く時に、もっと子どもたちのフレーズが多様に変容できそうで、楽しみになってきた。ひとまず、今は子どもたちのフレーズを組み合わせながら曲を書いてるのが楽しいし、自分でも驚きや発見が多くって、いい調子。さてさて、この調子で書き続けようっと。