野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

アートデリバリー講座

並河恵美子さん主催のNPO芸術資源開発機構(ARDA)の「アートデリバリー講座2005」で、今日から4日間、特別養護老人ホーム上井草園に通う。今日はレクチャー。
並河さんに出会ったのは99年。当時、ぼくは老人ホームでの共同作曲をやっていたし、彼女は老人ホームでのアート活動をプロデュースしていて、少し接触があった。あれから6年たったが、並河さんのぼくの紹介が、6年前のぼくの紹介で、とてもよかった。路上演奏の話や老人ホームの話など。だから、ぼくの話も、99年ごろに戻って話せた。99年は、「路上日記」という本が出た年。路上演奏をしながら、舞台と客席の境界がなくなった話。通行人の人が色んなことを始めちゃうような演奏って何?通行人の人が色んなことを始めちゃう隙間のある演奏。でも、路上にあまりお年寄りの姿を見ない。そんなことを考えて、お年寄りに出会うために老人ホームに通った99年。当時の映像を見ながら、懐かしく振り返った。作曲のスタイルも99年を境に大きく変わったなぁ。98年までの作品は、pou-fouというバンドで築いた音楽の考え方やスタイルがぼくの作風に大きな影響を与えているけど、99年以降の作品は、老人ホームでの経験が、ぼくの作風に大きな影響を与えていると思う。
レクチャーのあと、明日のワークショップの中身を相談したけど、あんまり決まらず、明日は40人のお年寄りとのセッション。