野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

神が降りてきた(オルガン作曲ワークショップ2日目)


オルガン作曲ワークショップの2日目。横浜みなとみらいホールに行く。今日は、俳優の倉品淳子さんに「世界的作曲家ソルボンヌ・クラシナー」役を演じてもらいレクチャーをしてもらう。

ソルボンヌのレクチャーが始まった。子どもたちに、突っ込まれながら、ソルボンヌ先生は、
「神が降りてくるのです」
と言いながら、神様に変身してしまった。その後、神様は、
「この風景を見て思いついた言葉を5つ書いて」
という課題を出した。レセプションルームからは、海がよく見える。子どもたちは5つの言葉を書いて言った。なかなか書けない子どももいた。神様は、
「プッと考えて、ポッと書く」
と指示を出した。次に神様が出した課題は、
「ルーシー(みなとみらいホールのオルガン)について思いついた言葉を5つ書いて」
だった。この課題が終わったら、神様は、
「では、この言葉の中の一番、自分らしいのを選んで、それを擬音語で表現しなさい」
というものだった。擬音語で表現した後、これを体で表現するように神様は言った。
「いきなり、楽譜に書いたりせずに、まず体で表現する。ここが深い。さすがは神様。私たち凡人の作曲家では、思いつきませんでした。」
と石川さん。そして、体に十分馴染ませた後、それを楽譜に書いていった。子どもたちの考えた曲は、予想以上に面白かった。明日が楽しみになってきた。

チャンチキ・トルネイドのライブをBankart1929に見に行った。非常に楽しい演奏だったけど、もっと、遊んでもいいし、もっと、いろいろやれそうだし、こじんまりまとまらない方がいいだろうな、と思った。若いグループだし、もっともっとはじけて欲しいなぁ。会場では、色んな人に会ったけど、須藤英子さんに久しぶりに会った。大学では楽理をやって一柳の研究とかしてたのに、大学院で応用音楽でアーツマネジメントを研究していた彼女は、最近どうしてるのか、と思って聞いたら、ピアノ弾いていて、最近、現代音楽のコンクールで1位になった、と言う。予想外の答えにびっくり。

お茶を飲みに行こうかな、と思ったら、PHスタジオの池田さんと会った。そしたら、このスペースの運営をやっているらしくって、もう1カ所スペースをやっているらしく、色々、池田さんは話したそう。
「今から、お茶飲みに行くので」
と言ったら、池田さんは、
「お茶、飲むなら、とにかくこっち来て」
と言って、自分の運営するスペースに連れていく。そして、飲み物をご馳走してくれた後、姿を消した。池田さんに同じように連れてこられたNHKのディレクターさんと、一緒にお茶を飲むことになった。20分に一度くらい池田さんは誰かを連れてきて、
「ご紹介します。こちら野村誠さん。こちらは・・・」
と言った具合で、また、どこかに行く。そんな感じで、でも、なかなか素敵なスペースです。

それで、電車に乗ろうと、改札をくぐろうとした瞬間、先日NHKのラジオ番組でご一緒したパーソナリティーの岩田真紀さんにばったり遭遇。オルガンのワークショップ、面白いよ、と伝えた。偶然の出会い。面白いなぁ。