野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鍵ハモ上達


目が覚めると、スイス在住のピアニストがヘッドフォンをして電子キーボードをカタカタ鳴らしている。「即興演奏ってどうやるの」を買わせろ、と言うので、今度発売になるクセナキスの「エリフソン」のCDと交換してね、と言ってプレゼント。そのまま、大慌てで荷物をまとめて、帰って行った。我が家は日暮里駅が近いので、成田空港には便利だ。

青梅の佐藤南さんが音楽を教えている小学校でワークショップ。女優の倉品淳子さん、作曲家で臨床心理士の石川泰さんと一緒。国立音大の卒業生も見学に。3、4年生、約80人。この日は即興的に進んだが、倉品さんの一人芝居に子ども達が釘付けになったのが、印象的だった。

来週は、同じ学校で1、2年生、11月には5、6年生とワークショップがある。倉品+石川+野村の3人で何かをするのは今日が初めてなので、残り2回で、この3人での可能性が色々見えてくるといいな、と思う。

そのまま東京都の西のはずれから、東へ2時間戻って、門仲天井ホールでP−ブロッのリハーサル。野村誠作曲「あたまがトンビ」、しばてつ作曲「リトルネロ練馬」、その他の曲を練習する。ぼくの曲はかなり難曲で、練習は手こずる。「練馬」も、意外にてこずる。鈴木潤さんが、自作の「きゅうけい」をプログラムに入れようと提案。以前、持って来た譜面で、あっさり吉森くんに却下された曲だが、今回もあっさり却下されてしまった。

帰り道、鈴木潤さんに話す。
「なんだか、ぼく、鍵ハモがうまくなったような気がするんですよ。多分、リールで大田智美ちゃんと一緒に演奏したこと、アコーディオンの演奏をいっぱい聞いたことで、音のイメージが変わったのが原因だと思う。」
「うん、野村の出す音、ますますスピード感というか、切れ味が良くなった気がする。それはスピード感がある生活しているからかもね。」

以前よりも演奏に対する興味が増してきた。演奏って面白いです。