東京藝術大学大学院で民族音楽学を学ぶペイさんと会う。ペイさんは、中国の出身で二胡を演奏される演奏家で、様々な民族の音楽が混ざり合う音楽をつくることをライフワークとして考えておられるらしく、先日、芸大ガムランクラブを訪れた時に初対面だったのだが、相談にのってほしい、と言われて、お会いした。日本に来て、ジャズやコードを学んでみようとしたり、京劇と能のコラボができないか可能性を探ったり、色々試行錯誤をされている。だじゃ研に参加してもらったり、一緒に何か音を出したりする機会をつくることで、彼の活動のヒントになることがあればいいな、と思ったし、二胡の奏者と知り合いになれたことは嬉しい。彼は、インドに行って民族音楽の調査をしたいと思っているが、中国人のパスポートではインドのビザを取るのが難しく諦めている、と言っていた。国境のこと、戦争のこと、平和のこと、色々思わさせられた。《二胡でニコニコ》的なだじゃれ音楽作ってもいいかも。
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JACSHA(日本相撲聞芸術作曲家協議会)のオンライン会議。KIAC(城崎国際アートセンター)のコミュニティプログラムのウェブサイト開設に向けてと、1月25日に予定されているKIACでのイベントについて、KIACからのメールに返信するために鶴見さん、樅山さんと意見を出し合いJACSHAとしての回答をする。できるだけ建設的に意見を出すように心がけた。
《一人芝居〈コントラバス〉のためのコントラバス四重奏曲》の作曲。原作の戯曲の中でレコードをかける場面が6回あり、6曲中ニ長調が4曲、ニ短調が1曲、変ロ長調が1曲。ほとんど全部、ニ長調(D major/D-dur)と言ってもいい。
これは原作者が意図的だったのか、無自覚だったのか分からないが、ぼくは、この偏向を面白いと思ったので、ぼくが書いた他の曲たちも、できるだけこの調性感を活かすように移調したり調節してみることで、統一感を出そうと思う。