野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鳥取3日目《アフメドは語る 音にのせて》世界初演

鳥取3日目。いよいよ本番。今朝も個人的には琵琶の練習を中心に。ディディエは、芝居に関しては経験も豊富で自信もあると思うので、とにかく音楽のところを練習したがるので、音楽をみっちり練習。みっちり練習することで、そこに演劇的なアドリブを入れられるようになるのだろう。

 

いい感じでお客さんもいっぱい入ってくれて、本番になるとディディエも新しい演技がアドリブで次々に飛び出し、ますます面白い。中島さん司会のアフタートークで、ディディエの人種差別への問題意識を改めて言葉で再確認した。また、琵琶という楽器も中東からシルクロードを通って日本に伝わった楽器でもあるので、アラブとも繋がっている楽器だと感じた。

 

www.birdtheatre.org

 

せっかくなので、鳥の演劇祭の演目を鑑賞。こうして演劇を鑑賞できるのは本当に幸せ。中島さんの演出、鳥の劇団による「卒塔婆小町」の上演は、主役の二人の演技も圧倒的だったし、それ以外のほとんどセリフを発せない脇役の方々の存在の仕方もとても味わい深かった。と同時に、この芝居がディディエとの《アフメドは語る 音にのせて》の中のシーンと類似すると思い、明日の公演は一味違うやり方ができるかもと思った。

 

夜は、韓国からの劇団による「涙の箱」を鑑賞。大人のための童話として書かれた原作もあり、子どもが出演していることもあり、「涙」を題材にしていることもあり、とてもナイーブな表現で、シンプルなピアノの生演奏による音楽もよかった。

 

その後、再度のトークイベントに出演。上記2演目の出演者のトークの間に、ディディエと中島さんと話す。