野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

David Brancazio/アートサイト名古屋城/町区相撲甚句踊/Jazz Greats

ボストンのDavid Brancazioとzoomで話す。Davidは鍵盤ハーモニカ奏者で、先々月に日本をツアーして、ぼくもいくつか一緒にイベントをした。その中で、だじゃ研(だじゃれ音楽研究会)と交流した際に、新倉壮朗くんの演奏に触れ、壮朗にボストンに来ないかと声をかけていたらしい。壮朗くんの音楽活動や映画など壮朗の活動のプロデューサーとでも言うべき存在である壮朗くんのお母さん書子さんとDavidで何度かやりとりをする中で、ぼくもボストンへ行くことを切望されているようで、Davidと直接話してみた。

 

話すと分かることは、現地でのホームステイなど滞在先を確保してくれることと、小さなライブを企画してくれること、さらに自宅でのジャムセッションやガレージの屋上など音楽交流の場のセッティングできるとのこと。アメリカの人々が日常の中で音楽を楽しんでいる場を体験できる小旅行は面白いかも、と思ったのと、6月にDavidと数日一緒に過ごしてみて、共感することも多かったので興味を持つ。

 

もちろん、それ以外に、ケンハモ談義にも花が咲いた。

 

www.youtube.com

 

Twelveの野田智子さん、アートラボあいちの近藤令子さんとzoom会議。野田さんとは、2021〜23年に3年間、滋賀県でのびわ湖アーティスツみんぐる『ガチャ・コン音楽祭』でお仕事をご一緒し、非常に印象深いプロジェクトだった。

www.youtube.com

www.youtube.com

www.youtube.com

 

野田さんは、昨年度、名古屋城を活用した『アートサイト名古屋城』という企画を立ち上げられたそうで、今年度も開催され、何らかの形で野村も関わることができないかの相談。名古屋出身者としては、名古屋でやれることは嬉しい。

nagoyajo.art

 

今週末、南九州の相撲リサーチをするので、それに向けて、都城庄内町相撲甚句踊を譜面に起こす作業をする。

 

www.youtube.com

David Perry著『Jazz Greats』読了。ぼく自身がピアノを弾くので、様々な個性的なジャズピアニストは、自分にとってのJazz Greatsに入るのだが(例えば、Art TatumThelonious MonkCecil Taylorなど)、この本では、ピアニストはDuke Ellingtonだけで、

Buddy Bolden(コルネット

Louis Armstrong(トランペット)

Sidney Bechet(ソプラノサックス)

Duke Ellington(ピアノ)

Lester Young(テナーサックス)

Charlie Parker(アルトサックス)

Charles Mingus(ベース)

John Coltrane(サックス)

Miles Davis(トランペット)

 

と、管楽器の巨匠たちの系譜を辿るような読書だった。若きCharlie ParkerLester Youngに大きく影響を受けていたらしいし、Charlie Parkerで研ぎ澄まされたbebopに対して、Miles Davisはbebop的な速い技巧的演奏ができないからこそ、独自の道を切り開いていった。そんなエピソードを読みながら、もっともっと我が道を独自路線を突き進んで行こうと勇気づけられる読書だった。

www.publishersweekly.com