名古屋の実家に久しぶりに立ち寄りました。ついこの前まで中学生だった姪が高校生になっていて、驚きました。
移動の電車の中で、アメリカ実験音楽の作曲家ヘンリー・カウエルの伝記を読んでおりました。1923年、若干26歳のカウエルは、肘や腕でピアノを演奏するトーン・クラスターという手法を引っさげて、初のヨーロッパツアーを行うのですが、その間に、アルバン・ベルクに出会い、ベルクがクラスターの使用許可を求めています。さらに、ロンドンで滞在した家に、同じ時に偶然バルトークが泊まっていて、バルトークからも、クラスターの使用許可を求められたそうです。そして、その後、パリで、バルトークはカウエルを招き、ラヴェル、ファリャ、オネゲル、ミヨー、ルーセル、ストラヴィンスキーといったメンバーを集めての会合を開きます。いやぁ、凄いメンバーだなぁ、と思うと同時に、まさか、バルトークも20年後に自分がアメリカに移住することになるとは、思いもしなかったことでしょう。