野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

釜ヶ崎芸術大学の教授会

大阪の釜ヶ崎で「釜ヶ崎芸術大学」や「釜ヶ崎オ!ペラ」を展開するココルーム(詩人の上田假奈代が代表)。今日は、その釜ヶ崎芸術大学の教授会を初開催ということで、行って参りました。芸術の森村泰昌さん、ガムラン中川真さん、ダンスの中西ちさとさんといった講師陣のみならず、アマプ(=アートマネジメントプロジェクト)の方々、偶々見学に来られた方など20名以上の方々が集うオープンな教授会で、みんなでストレッチをしたり、自己紹介をしたりして、1時間がゆるゆると過ぎる。その後、グループに分かれて、釜ヶ崎芸術大学の今後について議論して、それをみんなでシェアし、さてさて、いよいよ本題にというところで、時間切れ。

夢もいっぱい。しかし、現実問題は、お金と人手が不足しているらしい。お金は寄付してくれる人がいれば有り難いが、そう簡単にお金も集まらない。人手の方は、実質スタッフゼロで、釜ヶ崎芸術大学を運営しようという無茶な状況なので、アートプロジェクトなどに関心があり、ボランティアなどで手伝ってもいいよ、という方がおられれば、是非、名乗りをあげていただきたい。野村も、あいてる時間には、ボランティアに行こうと思います。

その後、偶々、大阪に来ている大澤寅雄くんと、センチュリー交響楽団の柿塚マネージャーも合流して、晩ご飯。オーケストラ経営の未来、オーケストラの可能性などについて、色々語り合えました。ぼくも、日本センチュリー交響楽団のコミュニティプログラムディレクターなるものに就任して、3年が経ち、4年目に突入しました。今後、ますますオーケストラとの関わりが、深くなっていくことでしょうし、オーケストラのために作曲することも増えていくことでしょう。18世紀のオーケストラに比べて、19世紀のオーケストラが、楽器編成も増えて、巨大化して、別物とでもいうくらい違うわけですが、そう考えれば、21世紀のオーケストラが、19世紀のオーケストラと同じ編成や同じコンセプトである必要は、全くないので、18世紀や19世紀のオーケストラを肯定しつつ、21世紀の新たな形態を見つけていく時期にいるのだろう、と思います。

夜は、吉野さつきさんと打ち合わせ。今年も、愛知大学に教えに行ったり、その他、豊橋で色々なプロジェクトをすることになると思います。

大澤さん、吉野さんと喋ってみて、イギリスで、「老人ホームリミックス」を上演したいなぁ、と思いました。