野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

メシアン

久しぶりの京都。来週からインドネシアに行くので、その打ち合わせを電話でしたり、洗濯や事務作業など。注文していたメシアンの伝記が届いていて、目を通す。

Messiaen

Messiaen

12月10日はフランスの大作曲家オリヴィエ・メシアンの誕生日なので、毎年12月10日になると自分的にはメシアン週間になって、結局、そのままクリスマスが来るので、メシアンの「幼児イエスに注ぐ20のまなざし」など、年末はメシアン週間が続くのが恒例なのです。この伝記は、イギリスのシェフィールズ大学の2005年に出たもので、メシアンという作曲家は、自分の曲について、懇切丁寧に解説をしまくる人なのですが、その創作プロセスやプライベートことについては、あまり語らない作曲家で、しかも、作曲中に曲についても、身内にすら言わないくらい秘密にしていたそうなのですが、実は、非常に詳細な日記をつけていたり、手紙や写真を丁寧に保管していたりするので、そして、メシアン夫人のイヴォンヌ・ロリオの全面的協力で、それらの資料をもとに執筆したため、メシアンの創作態度というものが、浮き彫りになっていくというわけなのです。ご本人にとって、それは本意だったかどうかは分かりませんが、作曲家の舞台裏を覗けるのは、とても楽しみなのです。

というわけで、メシアンの伝記を、パラパラ読んだりもして、年末気分です。

鳥の泣き真似をするメシアン

ドビュッシーについてレクチャーするメシアン