野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

千住「熱タイ音楽隊の1週間」リハーサル

東京へ移動する新幹線の車内で、「熱タイ音楽隊の1週間」の映像(約40分)を、2回見て、昨年末のバンコクツアーを追体験する。鼓のリズムを学ぶ「すっぽんぽん体操」、箏と古琴の音色、タイの村祭りの口唱歌がツアー全体の通奏低音として響く。千住へ着く。先日、作曲家のAndrew Melvinの紹介でメールをしてきた作曲家のフランチェスカもフルートを持って参加。大和日英基金奨学金を得て、現在、尺八と琵琶を習っていて、日本語学校にも通う。日本で認知症のお年寄りとのワークショップをしたいと願っている。「タイの村祭り」を練習する。口唱歌の声から始まって、楽器になり、タイの祭りのように会場内を練り歩き、その後、声に戻った後に、もう一度楽器になると、タイのリズムなのに、日本の音階になって、日本の祭りのようにも響く曲に仕上がる。フランチェスカ、日本語うまい。たった4ヶ月日本にいただけて、これだけ理解できるのは、耳がよい。千住だじゃれ音楽祭にとっても、貴重な人材。Glasgow Improvisers Orchestraと交流すると良い、とフランチェスカインドネシア土産のバッピアを食べて休憩の後、フランチェスカからイギリスでの作曲ワークショップの話などを聞いて後、こどもオペラの「Treasure」を練習。タイのこどもがワークショップで作った歌に、日本語の歌詞をのせて歌う。全員での即興も練習。その他、会場内での段取りなども練習。箏の松澤佑紗さんとのデュオコーナーは、即興だけのつもりだったが、野村誠作曲の「六段→交段→空段→穴段の調」(2015)というアコーディオン+ピアノ+箏のトリオの前半部分を、箏とピアノだけで明日、試演してみたいと松澤さんの提案があり、いずれ大田智美さんと3人でやりたいので、その前哨戦というか予告編として、急にやることに。でも、一昨日インドネシアから帰ってきたところなので、全然、練習していない。こういう機会に練習しないと、なかなかピアノを練習する時間はとれないので、束の間の練習を楽しむ。良いリハーサルできた。明日のコンサート、申込みも無事定員に達したようで、非常に楽しみ。