野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

相撲を聞く日

今日は相撲の日。朝、ワクワクして5時に起きて、準備して後、8時に出発。新幹線で東京へ。京都は台風接近中の感じですが、東京はそれほど台風な感じでもなく。

浅草のアサヒアートスクエアに12時に到着。12時より落語家の桂夏丸さん、講釈師の神田真紅さんによる相撲を題材にした落語と講談を2時間たっぷり鑑賞。「寛政力士伝」、もっと色々、聞きたいものです。

その後は、夏丸さん、真紅さんも交えて、そして声楽家の山内房子さん、さらに我が日本相撲聞作曲家協議会の作曲家の鶴見幸代さん、樅山智子さんと、大相撲名古屋場所を音に特化して観戦(14:30−18:00)すること3時間半。いやぁ、まわしを叩く音の低音、体を叩くボディパーカッション。塵手水の二人のタイミングの合い具合/ずれ具合のもたらすホケット。呼び出しさんの呼び上げの歌い回し、行事の声、などなど。本当に聴き応えがあります。

18:30からは、フォーラムで、これまでの取り組みの報告後、スペシャルゲストの新田一郎先生に、お話をいただき、さらに、トークセッションを持ちました。相撲の楽しみは非常に多様であること。歴史や故実にとらわれず、現在形の楽しみ方をしたら良いこと。相撲とは本来、観賞用の総合技芸である、という視点。さらには、大相撲の技術を知るためにも、鑑賞するだけでなく、実際に相撲をとってみることを推奨された点も印象的でした。ぼく自身、作曲をすることを多くの人に推奨しているわけですが、作曲を経験することで、プロの作曲家の技術や工夫をより鑑賞できるようになると思います。

大至さんによる相撲甚句披露もありまして、非常に濃厚な一日でした。相撲を聞く一日でした。