野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ハムレット

昨日の「The Work」の発表が終わったのですが、今度の日曜日に東京でのコンサート「アジアの響き」でGardika Gigih Pradiptaのピアノ曲「Kampung Halaman」を弾く予定なので、これを練習しなければいけない。久しぶりに、この曲を練習。ギギーは、本当に良い作曲家なので、日本の人に聞いてもらえるのは嬉しい。先週は「千住の1,010人」のための新作のスケッチをしていましたが、いよいよ楽譜を書こうということで、スケッチブックに手書きで書き始めました。

その後、京都芸術センターに杉原邦生さん演出の「ハムレット」を観に行きました。これが2時間半の大作でしたが、非常に素晴らしかった。美しい日本語が、心地よいリズムで語られていたので、緊張感のある長大な歌のようでもありました。400年前のシェイクスピアの書いた戯曲を真っ正面から取り組んで、正攻法に組み立てていたからこそ、全く飽きずに現代の劇として2時間半を堪能できたのでしょう。京都に、このような若手演出家がいることを、嬉しく思いました。あと、俳優も、この大作にも演出にも舞台セットにも飲み込まれず、光り輝いていたことが何より、良かった。今後、豊橋、札幌、東京でも公演があるようですので、是非、どうぞ。以下のPVでは、彼の美術のセンスの良さの一端は垣間見えるかもしれませんが、彼が戯曲に正攻法に向き合っている態度は、実際に劇場に行って、どうぞ。