野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

仕事

この4月に、日本センチュリー交響楽団という大阪を拠点とするプロのオーケストラが新設したコミュニティプログラムディレクターに、就任しました。楽団の名前も長く、役職名も長いので、何か略称を考えたいものです。で、今日が初仕事。

オーケストラからは事務局スタッフのみならず、楽団員のヴァイオリンの小笠原さん、道橋さん、ビオラの森さん、チェロの佐野さん、トロンボーンの近藤さんが参加。若者の就労支援をしているNPO法人スマイルスタイル(スマスタ)のスタッフさんが数名、さらには、仕事ライブラリー「ハローライフ」に登録している20代を中心とした若者11名が、大阪のenocoのスタジオに集い、さらには、取材に訪れた新聞記者や音楽ライターの方などが見学に来られていました。何せプレスリリースに、「社会におけるオーケストラの新しい価値、新しい役割を創造します」と書かれていますので、注目度も高い。しかし、「新しい価値、新しい役割を創造する」などと意気込まれているので、プレッシャーも大きく、緊張感の高い場でもありました。本日のぼくの大きな仕事は、そうした緊張感の高い場をほぐしながら、いつの間にか創造的な場になっているような場づくりでした。そして、いつの間にか集まった人々で音を出し交流し、少しだけですが作曲が始まり、次回以降への確かな手がかりを得るところまでは、いけました。

スケジュール

第1回 4月8日 出会い 
第2回 4月21日 作曲1  
第3回 5月9日 作曲2 
第4回 5月30日 作曲3
第5回 6月13日 練習1
第6回 6月27日 練習2
第7回 7月6日 演奏会

来ていた人々は、オケのメンバーも、ハローワークのメンバーも、色々な味わいがありました。こうした味わいがある人々と音楽をするのは、楽しいことであります。この楽しいことから社会に訴えられる作品を作って提示するのは、作曲家である野村の仕事なので、責任重大ですが、今日のやりとりを見る限り、十分に説得力のあるレパートリーをつくるところまでいけそうな題材がありそうに思いました。手応えありです。同時に、参加した人々の方も、何らかの手応えを得てくれたようで良かったです。

さてさて、このプロジェクトは、社会におけるオーケストラの新しい価値、新しい役割を創造すると言っています。言ったからには、それは何か、きちんと提示する必要があると思っていまして、それについては、また時間のある時に詳しく作文したいと思います。