野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

鍵ハモトリオ・リハーサル

2月3日の「鍵ハモトリオ」コンサートに向けての集中リハーサルです。本日のリハーサルも限定公開でユーストリーム中継し、作曲家に見ていただきコメントをいただくことに。5時間に渡るリハーサルでしたが、濃厚な練習ができました。どの曲も、曲の魅力がますます掴めてきて、楽しさが倍増しております。鍵盤ハーモニカの懐の広さもあるのでしょうが、本当に様々な作風の作曲家の曲を次々に演奏するのは、大変ですが面白い。譜面を読んで、練習で意見交換をしながら音楽を練り上げていくのは、本当に面白いです。

13:00-13:30 セッティングと中継テスト
13:30-14:00 福井作品
14:00-14:30 平木作品

休憩

14:50-15:20 池田作品
15:20-15:50 木山作品

休憩

16:10-16:40 近藤作品
16:40-17:10 Andrew作品
17:10-17:40 南川作品
17:40-18:00 録画失敗のため、福井作品/平木作品を再収録

鍵ハモトリオの15曲連載 第12回 福井とも子「ascending and descending」

今回のコンサートで演奏する作曲家で、最も古い付き合いなのが、福井さんです。90年代初め頃、京都ドイツ文化センターなどで、フルクサスの作品などを一緒に演奏したりしましたし、90年代後半には、東京のライブハウスで、野村誠鍵盤ハーモニカオーケストラ「P−ブロッ」+「足立智美ロイヤル合唱団」の合同で、野村作品を共演したこともあり、実は、福井さんとの共演は、何度もあるのです。そして、福井作品を聴いたことも何度もあるのですが、福井作品を演奏するのは、初めてです。曲は、タイトルの通り「上昇と下降」で、色んな音階が上がっていったり、下がっていったりするのが、交差していくのです。そうした単純なアイディアを巧く工夫して作曲してあるので、演奏すると大変ですが、聴いていると、おかしく、不思議で、上がっているのだか、下がっているのだか分からなくなって、どこかに浮遊する錯覚に陥るような、そんな曲です。

http://www.jscm.net/?p=1777