野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

松原勝也さん

「千住だじゃれ音楽祭」に出演するヴァイオリニストの松原勝也さん(東京芸大教授)とのミーティング。松原さんとお仕事するのは、今回4度目で、約7年ぶりです。

1)御喜美江アコーディオンワークスにて、野村誠作曲「How Many Spinatch Amen!」(アコーディオン:御喜美江、チェロ:藤原真理)を世界初演 2001年3月

2)東京芸大音楽環境創造科第1期生の企画「音のアトリエ」にて、野村誠との対談+公開しょうぎ作曲 2001年12月

3)横浜みなとみらいホールの企画で、弦楽四重奏をつくるワークショップ、野村誠との対談、野村誠作曲の弦楽四重奏曲第1番「アートサーカス」第2番「ズーラシア」の世界初演(第2ヴァイオリン:鈴木理恵子、ヴィオラ:井口大輔、チェロ:安田謙太郎) 2005年10月〜2006年3月

松原さんは、譜面を読む力が非常に優れた方で、譜面の背後にあることまで、見事に汲み取って演奏を作り上げていく方です。今までも、簡単な企画書であろうと、その背後にある考えまで、ぱっと掴んで下さるのです。今回も、「だじゃれ音楽」の説明を少ししただけで、ほとんど説明が要らずに理解していただけました。この方の譜読み力は、さすがです。それというのも、松原さんが、ソロ、室内楽、オーケストラ、ジャズやタンゴ、即興、さらには、子どものワークショップ、芸大での指導など、本当に様々な活動をされて、広い視野を持たれていることによるのだろう、と思います。心強いです。

松原さんにお願いするのは、

1)ヴァイオリン協奏曲「ポーコン」(野村誠作曲)の演奏
2)「ドミノだおし」、「笛ルマータ」など「だじゃれ音楽オーケストラにゲスト出演
3)だじゃれREMIXで、映像との共演する新曲(野村誠作曲)の演奏

夜は、東京芸大千住キャンパスにて、足立男声合唱団の方々との「だじゃれ音楽体験会」。平均年齢70歳という合唱団のメンバーは、「だじゃれは言えない」とおっしゃっておりましたが、「カエルがなくから、けーろー。けーろー(敬老)は私たちにちょうど良いでしょう。」と、いきなり駄洒落を披露して下さりました。さらには、「かわず(=蛙)に帰る」と。さすがです。

ホエールトーン・オペラ」(野村誠+ヒュー・ナンキヴェル)第1幕より「どうやって実がなるの」を合唱体験し、譜面がなく、自律する関係性から立ち上がるハーモニーを体験していただく。また、「ケロリン唱」も合唱体験していただきました。だじゃれソングからは、「おんぷ」や「千住の先住民」を歌っていただきました。