野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

中学校のコンテスト

 ジョグジャからバスで40分ほど行くと、ヒンズー寺院の遺跡プランバナンがあります。その近くのプランバナン第1中学校にて、この地域一帯の中学校が合同での芸術のコンテストが開かれたので、見に行きました。
 舞踊は、ジャワの伝統舞踊のコンテスト。女の子だけで、全ての団体が3人だったので、そうした規則があったのでしょう。男の子で踊りが好きな人がいても出演できないのですね。皆さん、ばっちりメイクもして、髪の毛も衣装もばっちり伝統のスタイルにしてやっていました。審査員の先生が何人かで、点数をつけているようです。
 音楽は、バンドのコンテスト。こちらは、普通に、ドラム、ベース、ギター、ボーカル、たまにキーボードといった編成。ステージの右に13個の大型スピーカーがピラミッド状に積み上げられ、左も同様。でも、みんな制服を着てます。制服でロックやってて、先生が審査するって、なんとも違和感がありました。
 美術は、展覧会だと思って行ったら、教室に40人くらいの男の子がいて、一斉に絵を描いています。なんと、制限時間3時間で、この場で絵を描くコンテストらしい。ムラピ山の噴火がテーマとして与えられたようで、全員、ムラピ山の噴火に関する絵をクレヨンで描いています。隣の部屋に行くと、同様に、男の子ばかりが40人ほど、一斉に描いています。で、その隣の部屋に行ったら、女の子ばかりが40人、やはり噴火や避難する人々などを描いています。どうして、男女を別々にするのか、さっぱり分からないので、パルチアント先生に質問すると、「分かりません」と返事。
審査結果が出る直前で、みんなが結果を待っている時に、鍵盤ハーモニカのソロ演奏をして欲しいと頼まれて、演奏することに。一台の鍵ハモの音が、26台の巨大スピーカーでPAされているのを中学生が聞いている、不思議な状況でした。
 審査発表ですが、「706点、第15位は、12番のグループ」、といった具合で、点数の低い方から順番に発表。上位3位は表彰されます。舞踊で圧倒的に上手な女の子がいて、目つきから動きまで、群を抜いていたのですが、他の二人はそれほどでもなかったので、その子のチームが優勝するかが興味があったのですが、そのチームは2位でした。
 そして、驚いたのは、美術です。なんと、男子の部の1位、2位、3位が表彰されて、続いて、女子の部の1位、2位、3位が表彰されました。美術をどうして、男女で分けるのか、全く理由が分からないので、不思議でした。