野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

桃太郎リハーサル

ガムラングループの「マルガサリ」とリハーサルです。
「桃太郎」という長大なガムラン・ミュージック・シアターを、共同作曲の手法で2001年〜2005年にかけて作曲。
ストーリーは、民話の「桃太郎」を下敷きに大幅に改変されているので、タイトルは「桃太郎」じゃない方がいいのかも、と思う作品です。原作は「桃太郎」

第1幕〜第5幕まで、各幕ごとに、音楽の作り方が違います。
第1幕は、しょうぎ作曲を基本にし、それをもとに再構成した作品。今回、あるシーンの音楽を新たにしょうぎ作曲で作ることになりました。
第2幕は、中川真さんが調査を続けてきた「お田植え神事」、「十津川村の盆踊り」を含み、ガムランを使わずに身体パフォーマンスで展開します。中途半端にガムランの楽器を使っている曲もあったので、ここは思い切って、全部、ガムランの楽器を使わずに、声や体で勝負しようということにしました。そうしたら、かなりコンセプトも明解になりました。
第3幕は、唯一、こてこての芝居です。世界各地の様々な様式の音楽を、無理矢理ガムランでやってみる。現在、犬のテーマ(ロック)、サルのテーマ(演歌)、キジのテーマ(ハウス)は、はっきりした様式があり、たまご大王のテーマも楽曲がありますが、空手家のテーマ、哲学者のテーマ、道行のテーマは、即興的でした。この3曲をしっかり様式を持った音楽にする、そして、最後の桃太郎の歌のシーンを、ミュージカル風にする、ということで、第3幕の特長が際立つということになりました。

で、今日のところはココまで。

ちなみに、
第4幕は、即興がテーマです。即興も集団即興です。これは、マルガサリの人々が、「さあトーマス」という試みをしたことが、このシーンにつながっています。
第5幕の音楽の柱は、まだ不明確なので、ここをきちんと定めていく必要があります。

で、

「桃太郎」は、3月22日に、山口で公演があります。会場は、どこでしたっけ?

そして、8月20日〜31日に、インドネシアツアーです。インドネシア数都市で上演します。

で、来年、再来年あたりは、ヨーロッパ公演かな?