野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ワニバレエの著作権についての取材

日経新聞の記者の白木緑さんから、「ワニバレエ」の著作権についての取材を受けました。「ワニバレエ」は、小学校のワークショップで生まれた歌で、その後、テレビ番組「あいのて」で1年間に渡って放送されました。子ども達と作った歌の著作権使用料が子どもたちに還元される仕組みを作りたく、楽曲使用料はNPO芸術家と子どもたち」に全額支払われるようにしました。ですから、今後「ワニバレエ」が楽譜として出版されたり、誰かが「ワニバレエ」をCDに収録したりすると、ぼくは一銭も儲かりませんが、その楽曲使用料によって、日本のどこかで子どものためのワークショップが開催されます。

厳密に言うと、ワークショップで生まれた作品は、ワークショップに参加した人すべてが共同著作者になります。その時だけ楽しむつもりで作った曲でも、それから10年後とかになって突然、アレンジして放送したり、CDにしたり、ということが起こる可能性はあります。そして、その時点で、10年前のワークショップに参加した全員に楽曲使用の許可をとらなければ、その曲は演奏できない、ということになります。そういう事情のために、楽曲が公開できない状況に陥る可能性はいっぱいあります。

そういうことに対して、どういう仕組みを作るべきか、ということは、課題です。

著作権に関する取材だったのですが、途中から動物園の話で盛り上がってしまいました。