野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

帰って来るまで続けます

今日は、あいのてのMAでした。雷が轟き、どしゃぶりの中、ホテルを朝6時半に出発して、タクシーで白石蔵王に着くと、ワークショップ参加者のNさんが見送りに来てくれていました。うれしいものです。

新幹線で2時間眠って東京駅に着くと、まだ9時半なのに、脅威の日差しです。東北の太陽とは比べ物にもなりません。ゲゲゲ。そもそも、あっちは大雨だったのに。こっちは快晴。

NHKで「あいのて」のMAです。「たわし」の回は、尾引色が最も出ている回で、冒頭の曲は、たわし+ピアノ+イギル・ホーメイ。途中では、尾引さんが様々なたわしこすりを実演。さらに、音遊びのコーナーでは、イギルの演奏に合わせて、みんなでたわしをこすり、最後の楽曲は、イギル・ホーメイに合わせて、みんなでたわしをこする曲です。曲の後半はケーン(タイの笙)と大太鼓も加わりますが。

今日は寝不足だったこともあるのですが、たわしの回は、音楽が眠気を誘うし、分析的な思考を妨げるので、細かく音質をいじったりする気がしなくなり、聴きながら、陶酔してしまいました。だから、作業は早く進むはずなのに、スタッフ全員が尾引さんの世界に連れ去られて、ゆったりとした時間感覚になったのか、気がつくと、7時間たっていました。

その後、ストロー笛のMAに取りかかったのですが、こっちになったら、突然眠気が覚め、チャキチャキと作業が進みました。

エイちゃんのトラックだけ単独で聴いて、エイちゃんがいい音を出している部分は、意識的に強調しました。ぼくが思っていた以上に、本番でエイちゃんはストロー笛を鳴らすのに成功しています。がんばりやのエイちゃんのがんばりに、うれしくなっちゃいました。ストローの回は、3時間くらいで作業が終わっちゃいました。ストロー笛は、音も大きいし、色んな倍音も出ているし、あんまり録音にもミックスにも苦労しない感じでした。

帰ろうとすると、音声の遠藤さんが、島根に転勤になるので、今日が最後だと言うのです。これまで、無茶な「あいのて」の録音、整音を丁寧になってきてくれた人だけに、いなくならないで欲しかったのに!本当に、無念です。遠藤さんには、「早く帰って来てくださいね、待ってますから」と言ったら、「分かりました。帰って来るまで、番組続けててくださいね。」と言われました。帰って来るまで、番組を続けるぞー。

その後、片岡さんと、えずこホールのことで、ちょいと打ち合わせしました。