野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

チャレスタ、チェンバロ

NHKにて尾引浩志さん、片岡祐介さんとのリハーサル。3月4日に番組のオープニング曲、マーブリングアニメの曲、エンディング曲の3曲をレコーディングする。この3曲を今日、明日のNHKでのリハーサルで完成させたい。

まず、潮永さんからオープニング映像とマーブリングアニメの映像が届く。素晴らしい出来。さっそく映像を見ながら、どんな風に音をつけるか打ち合わせ。マーブリングの方はその場で音を出しながら曲作りを進めた。

せっかくなので滅多に触れないから、ピアノ以外にチェレスタチェンバロを借りてもらった。チェレスタというのは、鍵盤式の鉄琴。まさか使わないだろうと思ったけど、触りたいから試しに借りてみたら、エンディング曲にぴったり。使うことになった。

それから、第1回の「キッチンガムラン」のために、数多くのボウルや鍋を用意してもらった。見たこともないような巨大なボウルもあって、お寺の鐘みたいな音がする。アレンジを進めたら、ぼくは右手で鍵ハモを吹きながら、左手で中華なべをと机を演奏することになった。

また、巨大なステンレス鍋とフライパンがドラムセットのようになったり、なかなか楽しい。

ピンポン玉とマリンバによる、相当面白い曲「ピンポンマリンバ」も作曲。ビデオで撮って見てみたけど、かなりいい。

番組のフロアディレクターの松井さん、ディレクター候補の菊地さんが途中で顔を出してくれたので、いろいろ雑談したりしているうちに、未完成の「テーブルミュージック」を聴いてもらう。いろいろその場でアイディアをもらって、おかげで曲ができあがる。テーブルが時に口琴、時に鍵ハモ、時に木琴と演奏していくコラージュされた曲。めまぐるしく変化する。

松井さんたちと話しているうちに、口琴の話題になり、話が脱線するうちに、ムックリチェンバロと大太鼓とはぶらしによる曲ができてしまった。この曲が放送されるのは、秋だと思うけど、こんな取り合わせ、たまたまこの場にチェンバロがなければできない。NHKでのリハーサルだからこそ体験できることだ。

その後、傘でのアンブレラミュージックも試してみた。

とにかく、一日中音楽し続けた。曲もいっぱいできた。大満足。

途中、NHK出版の人とも打ち合わせ。短い即興やのようなものや、カッパ奏法のようなものも楽曲登録すれば著作権使用料が入ってくるようで、この感じだと毎回の番組で10曲以上の楽曲登録をすることになりそうだ。