野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オルガンスープとハーモニカ

朝8時すぎに目が覚めてしまった。イギリスから帰った後、生活のリズムが乱れて、8時に起きるなんて、ぼくには考えられないこと。で、朝から教育音楽の連載原稿を書いて、それから大田智美ちゃんに送る新曲の譜面「ウマとの音楽」のコピー。
それから、サントリーホールへ。今日はランチタイムコンサートで、ぼくの「オルガンスープ」から抜粋で4曲が再演される。プログラムは、シューマン、野村、メンデルスゾーンの3人、30分の無料のコンサート。演奏は新山恵理さん。
今日、演奏を聴いて、あらためて、新山さんはいい演奏家だと痛感した。初演の時よりも演奏がこなれてきて、パワーアップした感じ。最初の「横浜の風」のメロディーのリズムの粘り具合など、独特でよかった。音色もとてもいい音を作っていてくれて、楽しく聴いた。「オルガン弾きペンギンになる」は、とても気持ちがこもっていて、しかも客席で微かに起こる雑音すらも音楽の一部のように聞こえた。
夜は、門仲天井ホールでのコンサート。ハーモニカの小林史真さんとP−ブロッ。初顔合わせの上、練習1回で、しかも全部新曲。完璧な演奏は望めないが、自信なさそうな演奏は絶対してはいけない。積極的な気持ちで演奏しよう。
演奏しているときは、もっとこんな風にできるのに、と気になる部分が多かったけど、録音で聴いたら、悪くなく、良い演奏会だった。でも、やっている時に、いろんな部分が気になるときというのは、逆に言うと、耳がちゃんと開いているとき、ということで、こういう時の方がいい。
後半で、しばさんの曲、アンドリューの曲、ぼくの曲と3曲新曲を演奏した。3人の作曲家の曲を並べてやるのが、面白かった。この3人の作品をもっといっぱい演奏したいなぁ。来年は、イギリスで、史真さんと演奏しよう。
何はともあれ、10周年記念の3つのコンサートをした史真さん、お疲れ様でした。