野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

雑音楽の練習

P−ブロッの雑音楽の練習。
しばてつ作曲のハイドン変奏曲は、かなりの大曲。観客を演奏者が取り囲む形で演奏するので、今日はできるだけ遠く離れて演奏してみた。離れて演奏すると音源が移動していくのが面白く、曲の良さがよく分かって楽しい。ラヴェルハイドンなど、縦がきちんと揃っていないとハーモニーがきれいに出ないので、縦を揃えて細かくチェックしていったら、かなりよくなった。鈴木潤さんは「雑誌企画」という曲を取り下げて、「P−ブロッメンバー紹介」という別の曲を書いてきた。演奏者が喋るように演奏する曲で、潤さんの演奏を吉森くんが「アシカが喋ってるみたいやな、アシカにしか聞こえへん」と言ったら、聞けば聞くほどアシカになって、ぼくは笑い転げてしまった。林加奈ちゃんの雑曲は、シンプルにやる方がいい。ぼくの「ケンハモ雑曲集」は、構成を決めてやってみたが、10の雑曲を1曲ずつやった方がいいようだ。一つずつを丁寧に味わいたい、と吉森くん。吉森くんの「壁のむこう」は、ホースからの息もれの音がとても味わい深い。

ちなみに

野村誠雑曲「鍵ハモのための雑曲集」
1 黒鍵カタカタ
2 上昇と下降
3 指づかい
4 トリルと和音
5 5声転調
6 好きな順に
7 ポンコツセッション
8 どだけ・どれだけ
9 マッサージ演奏
10 10音のホケット

しばてつ雑曲「5chサラウンド・サウンドハイドン変奏曲」
1 テーマ
2 くり返し
3 速くなる
4 五奏法
5 ♪増加
6 バイオリン的soloとのばし
7 のばし
8 ラベル風ハイドン
9 カノン
10 コール&レスポンス
11 3音転調
12 5声部
13 マイナーハイドン
14 コーダ

新曲以外に取り上げる曲目を決めた。雑音楽というテーマから、今までやった雑多なレパートリーから雑誌を作るように集めてみようということになり、以下の曲目を取り上げる予定。
1 鍵ハモ・ミュージカルより「Overture」
2 映画音楽特集より「ニューシネマパラダイス
3 ジャズ特集より「All Blues」
4 捧げる曲シリーズより「それぞれの植木鉢」
5 ユニゾン中心の曲特集より「ファンファーレ」
6 ポップス特集より「守ってあげたい」
7 平石博一作曲作品より「Up To Date?」

11日「P−ブロッ雑音楽の世界」は15:00〜世田谷美術館です。また、17:30〜18:00には美術館前広場で、「犬のための音楽会」を開催します。お問い合わせは、世田谷美術館(03ー3415ー6011)、入場料は1000円(中学生以下無料、65歳以上無料)、定員100人です。是非、お越し下さい。