野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

アコーディオン〜鍵ハモ〜オルガン


今日は、アコーディオン奏者の御喜美江さん宅を訪問。4月1日に初演の「誰といますか?」の練習に立ち会う。初演曲の練習に立ち会うのは、多分、作曲家も演奏家もドキドキする。

演奏してもらって判ったことが、ぼくが譜面に指定したテンポが、ぼくが思っていたテンポよりも遅かったこと。これは、非常に珍しい。今まで、ぼくが譜面に記載したテンポというのは、たいてい早めに書かれていることが多くて、こんなテンポじゃ弾けないよ、ということが多かった。

ところが、今回は、144と書いてあるところを、156に、120と書いてあるところを132に、104と書いてあるところを120にしてもらった。作っている時も、メトロノームで計って、この程度と思って書いたはずなのに、不思議だ。

譜面だけでイメージが伝わっていない部分なども含めて、丁寧に説明していくと、みるみるうちに演奏が変わっていく。
「ここは、コケコッコーというつもりで弾いて下さい」
などと説明したら、あっと言う間に、「コケコッコー」というニュアンスが出てくるのは、さすが。

それと、作曲してから3ヶ月経った譜面のことって、既に作曲家は忘れている。書いた直後なら、全ての音をどうしてこの音を書いたか説明できるけど、今見ると、何でだったっけ?と即座に答えられない。譜面を眺めているうちに思い出す。今日の時点で相当良かった演奏が、3週間後には、すごく良くなって、それをステージで演奏すると、もっとエネルギーが増すから、4月1日の初演はすごくいいでしょう!!相当、楽しみ。

横浜みなとみらいホールへ。今日は、NHKのラジオ生番組で、4月のワークショップの話をする。今回の企画の広報担当の中村牧さんと打ち合わせ後、NHKに行って、パーソナリティーの岩田真紀さんと打ち合わせ。番組内では、鍵ハモを吹いたり、雑談。鍵ハモで現在作曲中の鍵ハモソロ曲を少し吹いた。しっかり練習していないものだから緊張しちゃいました。即興にしておけば楽だったなぁ。岩田さんもいい感じの人だったので、いつか何か一緒にできるといいなぁ。ちなみに、4月のオルガン作曲ワークショップは、小4〜6年生対象で、オルガンは触れるし、相当面白いことになると思うが、今のところ定員が空きまくっているらしい。ラジオの効果があって募集が増えるといいけど。

その後、みなとみらいホールで、ヤン・ヴィレム・ヤンセンのオルガンリサイタルを聴かせてもらった。期待以上にいい演奏。自然にぼくの体が動く。音色の選びもリズムもいいのだろう。堪能しました。これに負けない名曲を作ろうと決意。4月2〜4日のワークショップがカギだ。