野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

西暦1010年と3030年

ジョン・ケージの誕生日。106回目。

東京藝大の上野キャンパスで打ち合わせ。2014年に千住の足立市場で開催した「千住の1010人」の映像記録の公開に向けて。

その後、千住キャンパスに移動し、コタロー君による「千住の1010人」を振り返るプレゼンの後、今年の12月22日に開催する「第3回だじゃれ音楽研究大会」の大会テーマを「千住の1010人」にすることを提案。研究大会の構想を語り合う。

2014年に作曲した「千住の1010人」は、1010分の音楽として構想したが、1010の倍数である西暦2020年にも開催したい。できれば、3030年にも開催したい。3030年に再演するために、何を残すことが必要か、について議論した。じゃあ、逆に1010年から現代まで何が残っているかを調べてみる。1010年頃に「源氏物語」が完成している。それから1010年経っても、相変わらず読まれている。

その流れで、2020年前から残っているものとして、「聖書」の話にもなり、「マタイ受難曲」ならぬ、「千住」と「受難曲」をかけた「せんじゅなんきょく」という「受難曲」の構想も生まれた。受難の時代に必要な音楽かもしれない。

2020年は、偶々オリンピックも開催される年だが、たかだか120年ほどの歴史しかないオリンピックが同じ年にあっても、こちらが1010年規模で考えれば、オリンピックの存在は、小さな事象にしか思えず、とりあえず、無視できるなぁ。そのことも、とてもよかった。とりあえず、1010年と3030年に思いをはせて考えよう。

前回、だじゃ研(=だじゃれ音楽研究会)がつくった「音頭」も演奏してみた。日本民謡の盆踊りのような音楽に、タイとかインドネシアとかの要素も加わって、ハイブリッドな民謡になったらいいな、と思った。