野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

自由空間きた田20周年記念音楽会

長崎県島原半島に来ております。

午前中に、平成新山を背景に、野村が鍵ハモを吹く写真を撮影したいと、松原さんよりご提案があったので、撮影に行く。平成新山の溶岩ドームがくっきりと見える。山は本当に生きているのだ、と実感させるような迫力。撮影しながら、鍵ハモを吹く。眉山に当たって跳ね返ってくる山のエコー。エコー。その後も、噴火の際に集落がなくなってしまったところで、湧き水を飲んだり、土石流で流されてきた巨石を見たりしながら、この人間という小さな存在と、大地の大きさや凶暴さや美しさを味わい過ごす。

午後、会場でピアノを弾き込んで後、本番の直前は、控え室を与えていただいたので、少し仮眠して後、ストレッチをするなど、ピアノソロに向けて、色々準備体操をすることができた。

コンサートのプログラムは、以下の通りでした。コンサートは、予想以上に大盛況で、おそらく60名以上のお客さんが、ぎゅうぎゅう詰めでの鑑賞で、熱気溢れる会場でした。金子さんの5分の民話2作品とのセッションでは、言葉の世界、お話の世界に耳を傾けながらの演奏でした。一方、松原さんの30分の映像に合わせての30分ぶっ通し演奏では、言葉も意味も忘れて、ただただ、目だけでなく皮膚感覚で色と光を味わい瞬間瞬間で感じながらの演奏でした。4年前のワークショップに参加した子どもが中学生になっていて、4年経っても一緒につくった歌を覚えていてくれて、嬉しい再会でした。

1 野村誠作曲「タヌキとキツネ」(1980)
2 野村誠作曲「鍵盤ハーモニカ・イントロダクション」(2013)
3 野村誠作曲「ハーモニクス」(2012)
4 野村誠作曲「DVがなくなる日のためのインテルメッツォ(間奏曲)」(2001)
5 野村誠作曲 ピアノための11の小品「静岡県立美術館」(2012)
6 野村誠作曲「ナマムギ・ナマゴメ」(1997)
7 金子さんの民話とのセッション

休憩

8 松原さんの映像とのセッション

おまけ 服部正作曲「ラジオ体操第1」