野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ギアとガムラン

8月に、Art Complex 1928の企画「ワークショップフェスティバル ドアーズ」にて、ワークショップをします。その関係で、アートコンプレックスのやっているノンバーバルパフォーマンスGEARを一度、見てみて欲しい、とのことで、本日、観に行きました。平日の昼の14時で、しかも梅雨で天気は雨。にも関わらず、客席は超満員で、なんとも人気のプログラムのようです。

5人のキャストは、手品師、ストリートダンス、ジャグリング、パントマイム、俳優といった感じの方々で、それぞれの個性を活かしたパフォーマンスです。ギアというタイトルが示すように、歯車が噛み合ったような素晴らしきパフォーマンスです。キャストが一言も喋らずに進んでいくのが、なんとなく、自分が10年前にやっていた番組「あいのて」における「あいのてさん」のようでもありました。それにしても、90分動きっぱなしのキャストの方々の大熱演は、見ていて清々しいもので、大いに笑いました。

夜はガムラン。最近、子どもの参加がないので、大人のみ。今日も敢えて、重たい楽器だけを出すことにしまして、太鼓、デムン(×2)、クノン、スレンテムの5重奏。シンプルな楽器がそろったのですが、クノンという大型の鍋のような楽器も、このセットには2つしかないのですが、その2つだけを使って、本当にいろいろな音色を引き出し、色々な場所を叩き、意外な可能性が引き出されます。また、デムンという大型の鉄琴風の楽器は、通常はあまり速い動きに向かないのですが、ボナンやグンデルなどがないので、デムンでそういう速い動きをしようと頑張ってみたりして、こちらも可能性が引き出されました。先入観が覆される体験でした。