野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

青森公立大学、芸術サークル

朝、時差ぼけで目が覚めたので、Andrew Melvinの博士論文「作曲家と演奏家の創造的共生ー即興を含む作品における共同作業の実践の一考察」を読んでおりました。ストラヴィンスキーが、未来を予測する言説の中で、post-composer periodという言葉を言っているようで、興味深かったです。

国際芸術センター青森(ACAC)にて、滞在制作中です。40m×8mの5線の畑を作るなど、初の本格的な展示に挑んでおります。美術家の浅井裕介さんにデザインをお願いし、青森公立大学の芸術サークルのメンバー制作のかかし2体を、畑に設置しました。このかかしが、かわいい。あと、畑の水やりと観察日記を、芸術サークルにお願いしていたのですが、これが、夏休みの絵日記テイストで、味わい深く、これまでの成長の様子がよく分かりました。結局、レタスのうちのいくつかの発芽がうまくいかなかった以外は、ほとんど成長していて、トマトにいたっては、既に実を二つ実らせていました。枝豆など、本当によく育っていますし、トウモロコシも大きくなっている。順調です。

畑以外にも、いくつか作品を設置する予定でして、以前「火の音楽会」で燃やしたピアノの本体をレタスのプランターにするLettuce play the piano(=Let us play the piano)という作品も構想中。こちらは、レタスを育てつつ、野外の音と弦を共鳴させたいです。また、屋外舞台の地面にも、五線を作り、そこで観客参加で楽譜を作れる仕組みも作りたい。ギャラリー内にも、五線のプランターを作ったりして、野菜で楽譜を作りたいものです。

本日は、青森公立大学の芸術サークルの皆さんと、まつぼっくり拾い、畑仕事などをしまして、畑の楽譜も一歩前進です。芸術サークルの方々が大変良い雰囲気なので、もっと色々関わっていこうかな、と思っております。