野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

オルガンレジスト

横浜みなとみらいホールへ。オルガニストの新山恵理さんと、新作の音色を決めるレジストレーション作業。17:30から作業開始。新山さん、すごくぼくの曲を気に入ってくれているので、こちらも嬉しい。
まずは、音色の単純な曲、「オルガン弾きペンギンになる」、「みそラーメン食べ放題」、「窓の外に何が見える?」などを音決めしていく。最初、薄味の味付けをしていても、だんだん味付けが濃くなっていく。味付けが濃すぎないようにしたいが、味がしないのも困るから、この辺の判断は大変。
音色の味付けが濃いめの曲「横浜の風」で、だんだん面白い音を模索し始め、続いて、ついに「親子は回る」。この曲は、子どもたちが作った音が次々に表れる曲で、本当に演奏できるかが懸念された曲だが、1小節に2度も音色変えするところも何度も出てくるくらい音色がコロコロ変わる曲。新山さんはかなり大変だし、オルガンアシスタントも相当大変だ。これがインテンポで決まると、かなりカッコイイかも。全然、休憩も取らずにここまで来た。時計はどうやら21:00を回っている。休みなしで3時間半も演奏しては音色を変えても、やり続けてきた。新山さんもお疲れだろうけど、休もうとしない。少しでも早く音色を決めてしまいたいという新山さんの気持ちが分かったので、休みも提案せずに一緒に続ける。そして「ソルボンヌ・クラシナーの作曲講義」の音色が決まり、いよいよ終曲「ビバ ’05」。この頃には、かなり音色のイメージを明確に伝えられ、かなり強烈な音色もいくつか作れた。22:45。5時間以上ぶっ通しで音色づくりをして、一応、全曲一通りの音色が決定できた。次回、26日に、この音色をさらに特長豊かにして、全体の流れも整えて、やっていこうと思う。新山さんお疲れさま。