野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

志賀直哉とストラヴィンスキー

城崎国際アートセンターにて、滞在制作中。ダリオさんたちは、朝からサイクリングで、城崎の散策に。ぼくは、午前中は、昨日届いた映像を、チェロ協奏曲の中にどう組み込むかを検討。ということで、第2楽章の「アプポ」に、少しずつ組み込まれていき、「アプポ」をいじっているうちに、第1楽章の「ミワモキホ」も、推敲しているうちに、少し変わり、第4楽章「カマネ」も少しずつ変化しています。なかなか、集中して創作できる良い環境です。

午後は、城崎文芸館に出かけ、作家の万城目学をテーマにした展示を堪能し、万城目さんの「城崎裁判」という小説を購入。この本は、城崎でしか販売していなくて、しかも、防水の紙でお風呂の中で読める上に、ブックカバーがタオルという企画本。

志賀直哉が1882年生まれで、1971年没と書いてあって、これは、ストラヴィンスキーと同じ年に生まれて、同じ年に死んでいるのです。そして、「春の祭典」の初演が1913年なのですが、志賀直哉は1913年に、城崎に治療のため3週間滞在しているのです。志賀直哉ストラヴィンスキーは同時代者だったのかぁ。滞在中に、「城の崎にて」も読みたい。

夜は、イスラエル人のアーティストのアランさんとデザイナーのドゥムさんも訪ねてきて、交流の宴。そして、今日は温泉に浸かりながら、「城崎裁判」を読み終えました。