先月、家の本棚の本を、内容に応じて分類して、整理するのをやめて、本の高さだけで、並べてみるということをしました。すると、インド音楽の本の隣に、冠婚葬祭の本が来たり、意外な本の並び方になって、本を手にとって読みたくなったのです。
インドネシアのジョグジャ芸大の図書館が、まさに宝探し状態でした。本が分類分けされて、整理されていれば、ある一つの棚を見れば、目当ての本に辿り着けます。ところが、かなりデタラメに置いてある。こうなると、宝探しです。
こういう状況は、時間がなくって忙しい人には、非常に困るのですが、時間に余裕がある人にとっては、楽しいのです。
電子辞書で単語を調べる時は、必要な単語にすぐ辿り着いてしまうのですが、辞書をめくって単語を調べる時は、めくっている途中に、何か違う単語を目にしながら、目当ての単語に辿り着く。この道草が、やはり豊かだなぁ、と思うのです。
インターネットで検索して調べると、すばやく情報にアクセスできるのですが、もう少し遠回りな方法で情報にアクセスし、プロセスを楽しみたいし、独自の道を通って情報に辿り着きたい。インターネットでの検索を控えてみようと思います。自分の直観やインスピレーションを最大限に活用して、不便を楽しみ、敢えて回り道を選んで、情報量を減らして、そんな中で出会う情報だけで、何の苦労もなく幸せに生きれることは、インドネシアにいて体感していたことですから。
知らないことは力だし、自分の体験で体得しないと情報が身体化されていかないし。
