野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

バス鍵盤ハーモニカの新商品

昨日に続いて、P-ブロッのリハーサル。

野村誠作曲の「ベルハモまつり」は鍵ハモ3重奏(アルト3本)だった譜面をもとに、ソプラノとバスを足した5重奏にしました。
スタジオで、ちょっとメンバーがトイレや飲み物を買いに抜けている時に、別の組み合わせの3人で演奏してみたところ、また違った曲としての味わいがあります。この曲は、3重奏とか四重奏とか、さらには別の組み合わせなど、色々な可能性がありそうな予感。5重奏は、公開演奏としては、2月14日の埼玉での演奏会で初演します。

しばてつ作曲の「中近東のコアラリス」は、中近東風のノリの良い曲なので、コンサートの終盤で演奏すると良さそうな感じです。昨日に比べると、随分勢いが出てきました。実は、スズキ楽器が開発した新しいバス鍵ハモが、新発売になりますが、2月14日には、この新商品を演奏に使おうと考えています。スタジオで内蔵マイクからアンプにつなぎ低音を強調すると「まるで歌声のようだ」とのこと(しばてつ談)。楽しみです。鍵盤ハーモニカのバス新商品については、以下を参照ください。

http://www.suzuki-music.co.jp/search/A_001951.html

知っている曲のメドレーは、最近は、レゲエの曲をはさみながら、「笑点」〜「UFO」〜「さくら」という3曲でやることが多かったのですが、今回は、「笑点」〜「ラプソディ・イン・ブルー」〜「ユダス・マカベウス」〜「UFO」〜「三つの断章」というメドレーにしました。この「ユダス・マカベウス」はヘンデル作曲の表彰式でよく流れる曲ですが、しばてつの編曲で、裏打ちリズムと、洒落たコードと、時々入る意外な変拍子で、とってもかわいくユーモラスな曲になっています。これが、なかなか楽しい。しばてつという作曲家は、本当に独特な個性の面白い作曲家で、彼の音楽が演奏できるのは、P−ブロッをやっている喜びでもあります。

鈴木潤の「2音のバラード?」という曲は、「ラ♭」と「レ♭」の2音だけでできている曲なのですが、たった2音だけでこんなにノリが良く面白い音楽が作れるのか、という名作ですが、これがなかなか難しい。そして、何度もやっている曲なのですが、しばさんは非常に面白い解釈をして、トリルしまくり演奏などで、メンバー全員を大笑いさせてくれました。リハーサルで、こうやってメンバー同士で刺激を受け合うと、バンドをやっていて楽しいな、と思います。今日の練習では、「三つの断章」の中で、犬の鳴き声のような音を出すなど、P−ブロッのメンバーの演奏は、相変わらず遊び心に溢れていて、こういう演奏は、楽しいです。

しばてつの「5chサラウンドサウンドハイドン変奏曲」はお客さんを取り囲むように5カ所に離れて演奏する曲で、メロディーが一音ずつ移動していく曲です。実は、これを、子どもたちともやってみたい、という野心はあって、はたして、それは実現するのかは、これから構想中ですが、音が空間を移動していくのは、やっぱり面白いし、普段、スピーカーから出る音楽に慣れている子どもたちにも、音が移動していくことを、味わってもらえたらな、と思っています。

などなど、良い練習ができました。ということで、次の練習は2月です。