野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ベルハモまつりRemix(2回目)@烏山小学校

烏山小学校でのワークショップ2年目の2回目。前回の子どもたちとの即興演奏の映像を(上田謙太郎くんのサポートのもと)編集して、3曲作ってきています。この映像をカラオケにして、それに合わせて演奏するのが、本日のワークショップの目的。

能力別に分かれた3つのグループと、それぞれ45分のセッション。それぞれ、最初に普段の授業の様子を見せてもらう。

最初のグループが見せてくれたのは、鍵盤ハーモニカで、「ド、ド、ド、ド」と4回吹くだけ。しかも、それをできている子は,全体の20〜30%程度。まずは、映像を見せずに音源だけ聞かせる。これが、全く反応も悪い。見通しも悪そう。その中で、一番反応がましそうだった曲を映像で見せる。少しだけ反応がある。みんなで足をバタバタさせている映像に合わせて、足をバタバタさせるなど、少しずつ決めごとを作って、何度も映像に合わせてセッションする。こうやっていったら、結構、いい感じに。ビデオを楽譜の代わりに使う方法は、なかなか可能性があるかもしれない。

2番目のグループが見せてくれたのは、キラキラ星。これまた、ゆっくりだし、そんなに弾けていない。ビデオの曲に合わせて演奏するのは、もっと速いし大丈夫かな、と思うが、自分たちの即興をもとにしているだけあってか、ノリが合うのか、あっという間に、どんどんできる。

3番目のグループは、前の2グループと違って、五線譜を見ながら曲を演奏してくれる。3曲聞かせてもらい、これだけ演奏できるなら、色々できるな、と思った。それで、映像を見せて、やってもらおうとしたが、これが練習しても、全然合わない。あれれれ。何度も練習するけど、合わないし、なんだか気乗りしない感じ。全然、気乗りしないうちに、授業も終わりに近づく。それで、他の2グループが取り組んだ曲の映像を見せたら、大笑いで、すごく食いついて乗ってくる。曲の選択がいけなかったのか?確かに、このグループの曲は、ほかのに比べると、ちょっとアンニュイな感じもあって、ノリやすい曲ではないかもしれない。で、方針転換で、他のグループの曲に鍵盤ハーモニカで入ることにして、それは譜面に書くことにした。

でも、あとで先生と話してみると、あのアンニュイな曲も決して嫌いではないはずだ、という話だったので、3曲全部を譜面に書いてみようと思う。

それにしても、最初の2つのグループは、楽譜は一切使わず、インプロ的なのに、最後のグループは、楽譜があると安心するけど楽譜がないと途端にフリーズするみたいです。この違いは何だろう?まあ、ぼく自身は、インプロな野村誠と、全部譜面に書いて構築してしまう作曲家の野村誠という異なった人格を共存させているので、どちらの気持ちもよく分かるのですが、、、、

ということで、次回は12月15日!