野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

タイにまた来るかも

やぶちゃんは、一足先に、イギリスへ飛び立つ。

ホテルで朝食を食べていたら、黒人の人に「あなたはピアニストか?今日はライブとかあるか?」と質問された。彼もピアニストらしく、ぼくがご飯を食べながら、無意識にテーブルで指を動かしていたのが、目に入ったらしい。

ロンドン在住の彼は、たまたまホリデーでいるらしい。せっかくだから、何か渡したいが、もう持っているものが、あいのてのDVDしかなかったので、それを渡して説明する。彼は、部屋に戻って、自分のCDをくれた。こんな縁も珍しい。次にロンドンに行ったら、訪ねてみたい。

国際交流基金バンコクオフィスを訪ねる。今日はタイは憲法記念日で祝日。まちは静か。所長の吉川さん、副所長の内田さんと打ち合わせと食事。なんだか、来年何かやりましょう、と具体的に相談を持ちかけられる。バンコクだけじゃなくて、地方に行って、子どものワークショップをするとか、いろいろアイディアがいっぱいありそうだ。単なる公演のパッケージを持っていくのに比べて、現地で交流してワークショップをしたり、作品づくりをする方が、準備も必要だし、コミュニケーションも大切になるが、そういうことをやらないと、本当の意味で国際交流にならないかもしれないし、国際交流基金と何かやってみようかなぁ、と思い始める。

真さんと幸弘さんと話すと、真さん曰く「I-picnicっていうのは、単に音楽とかそういう次元ではなく、新しいライフスタイルの提言、くらいなことは言えると思う」。その場、その場で、判断して即興で何とかしながら協力して、物事を進めていく。そのことを彼は、即興音楽とか即興芸術という狭い視点だけで捉えずに、こう言いたいとのこと。

あと、アナンにしろ、幸弘さんにしろ、真さんにしろ、みなマルチタレントで、小説も書き、ガムランもオーケストラもし、論文も書き、・・・・というあり方も、我々に共通する。これなんか、幸弘さんが、岐阜にいて人材不足だから、一人何役もこなすけど、東京にいたら、一つの専門しかしないだろう。このことを、真さんが「田舎性」と呼んだ。田舎だから、専門化せずに、一人が何役もこなす

バンコクの空港で、またバッタリ。京都女子大で教えていたときに、短大向けの作曲の授業をした時の学生。以前、親子でガムランのワークショップに参加してもらったこともあって、実は幸弘さんに映像で撮られている。

ということで、タイを出国。