幼児教育の講座の講師をするため、東京→大阪→東京と日帰り移動。
同じ講習会に、富山大学教授の竹井史さんがいて、9年ぶりに会いました。98年に富山大学に非常勤講師で行った時、竹井さんと学生が開催していた「子どもフェスティバル」に参加しました。学生たちが段ボールの巨大迷路を作っていて、大学に泊り込みで、徹夜で作っていました。竹井さんは、学生達に、やるからには子どもだましなものじゃいけない、本気でやっても15分くらい出てこられないような難しい迷路をつくるんだ、と言っていました。その本気なエネルギーに、すごく好印象を持った覚えがあります。
久しぶりにお会いして、お話。竹井さんは、美術教育が専門なので、工作とかで、音の出るおもちゃとか作ったりするけれど、それを使ってどう展開させたらいいかは、音楽が苦手なので、手が出せない。で、音楽の先生とかに聞くと、それは、音楽じゃない、と言われてきた、と言っていました。でも、幼児の生活の中は、これは音楽、これは工作、これは遊び、これは学び、などと分離しているものではなく、そういうものが不可分に存在している。しかし、専門家は分業している。もっと、越境的なことがやりたいんだけど、やれる相手がいない、と言っていました。工作と音楽のコラボレーションがしたい、ということです。
じゃあ、何かやりましょう、きっと林加奈ちゃんもやりたがりますよ、と言って、これから交流が始まりそうな予感です。今日の講座の主催のひかりのくにという出版社から、2年後には竹井+野村+林の本が出たりするかもしれませんね。
ということで、講座。これは、「音・リズム・からだ」という本をテキストにしてやりました。300名くらいの受講者がいて、大盛況。
音・リズム・からだ 園児とつくった音楽あそび40 おすすめ年齢表付き
- 作者: 野村誠,鈴木潤,林加奈,服部敬子
- 出版社/メーカー: 民衆社
- 発売日: 2000/01/01
- メディア: 単行本
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保育関係の集まりに呼ばれることは、ほとんどないのですが、独特の雰囲気があります。皆さん、よく笑う。楽しむことや遊ぶことが、基本的に好きな人たち。この雰囲気は、昔教えに行っていた京都女子大の雰囲気に似ていて、懐かしい気分にもなりました。そうそう、京女の卒業生で野村ゼミだった是っちも来てくれました。懐かしい。
最後、ひかりのくにの安藤さんと話したこと。子どもが楽しむってことは、そこには楽しめるだけの中身、内容があるのだと思う。子どもがなんとなく楽しそうな顔をしているではなく、思いっきり熱中できる音楽、音遊びは何か?そこには、それだけ熱中してしまう魅力がある。その魅力の秘密を解明していくことが、音楽のエッセンスに近づくことだ。
あ、しまった。「音・リズム・からだ」に書いた詩の朗読をし忘れてしまった。
またのチャンスに。