野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

白石女子高校吹奏楽部でインタビュー

白石女子高等学校の吹奏楽部に練習に行きました。何度も通った白女吹奏楽部ですが、あと2日通ったら本番です。ここには、昨年の1月に一人で一度通ったのが最初、続いて3月に倉品淳子さんと絹川友梨さんと通ったのが2度目、4月にHugh Nankivellと通ったのが3度目で、この3回は、毎回楽譜を使わないで音楽を楽しみました。そして、それから9ヶ月の空白の後、今年の1月から楽譜に書かれた音楽「幻覚協奏曲」などの練習に通っています。

そして、今までぼくは、お仕事として、高校生の吹奏楽団とのワークショップ、本番に向けてのリハーサルをやっていたのですが、ここにきて、彼女達がすごく好きになってしまったことに気づいてしまいました。

そこで、今日の練習では、最初にそのことを言いました。みんなのことが、好きになってきて、もうあと1回しか白女に来られないのか、と思うと、非常に寂しいということを、です。

それと、つくしの会は作詞した曲「タヌキとキツネ」があるし、大商ギター部も作曲した曲「たいにいず」、「ゆか・まさあき」があります。船迫中学校だって、いすとり作曲した「天声祝福」がある。でも、白女だけは白女で生まれた曲がなくって、音楽でも振付でも何でもいいので、みんなと一緒に作ったものを1曲やりたい、と思ったわけです。

で、そんな相談をしているうちに、いつの間にか、ぼくに対する質問コーナーになって、血液型から、年齢から、恋愛のことから、次々に色んなことを質問してくれて、30分間も質問コーナーをやりました。今まで、短時間で曲の練習などをしてきましたが、やっとお話できた感じで、前より少し親しくなれた感じです。30分練習するよりも、もっと大切な30分を過ごせたような気がします。それと、これでおしまいになると寂しいから、本番の後も、また白女に来てください、と言ってくれました。またそういう機会ができると本当にいいなぁ。でも、次にそういう機会が作れたときが、数ヶ月後なら彼女達はいるけど、何年か経った後だったら、もう卒業していて再会もできないんだなぁ。

そして、その後、1年前の1月に、初めて来た時に生まれた「ソラシレのコラール」をやりました。
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20060113
同じ曲なんだけど、多分、1年前よりも圧倒的にいい演奏だった。そして、これを「十年音泉」でもやりたいと思いました。でも、ニューバージョンで、音を変えて、高校生に4音選んでもらいました。「ミドシラのコラール」になりました。タイトルは、「ミドりのシラこ」となって、「ミドリノシラコラール」となりました。えずこウインドほか、全ての音楽団体で演奏してみたい。ルールは簡単、どんな移調楽器でも、自分の楽器で「ミドシラ」の4音を演奏する曲で、各自が毎回どの音を選んでもよくって、指揮者に合わせて演奏します。

最後に「幻覚協奏曲」をやりましたが、インタビュー30分やったことが、本当に演奏に反映されたように思います。みんなの演奏が良くなってきました。

練習を定刻より3分ほど早めに終わって、一緒に写真をとったり、握手をしたりしました。そして、今日の最初に、みんなのことが好きです、と言ったお返しに、今日の帰り際には、私達みんな野村さんのこと好きですよ、と言ってもらえました。土日は、いい演奏会ができそうです。