野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ピアノを選ぶ

ピアノの調律のことなどで、えずこホール所有の2台のピアノを弾き比べる。1台はスタインウェイのフルコン。もう1台はヤマハセミコン。ピアノは、児童合唱「タヌキとキツネ」の伴奏が一番重要な役割。舞台転換などを考えると、フルコンより一回り小さいピアノの方がいい。「タヌキとキツネ」は小学生時代に作った曲で、当時ぼくは自宅でヤマハのピアノを弾いていた。そんなことを考えると、やっぱりヤマハかな。舞台裏方スタッフからも、ヤマハにしてください、と懇願された。

でも、2台弾き比べると、スタインウェイの方が、音が豊かで、こっちの方が伴奏者の演奏の表情も、多分数倍豊かになったり繊細になったりするだろう、と感じた。そうなると、合唱の演奏にも、少なからず影響するだろう。でも、小回りが利くヤマハでもいいのかな、と迷っていたら、小山田徹さんが「音のことを優先してくれたらいいんだから。段取りは、人手を用意して、みんなが頑張ればいいんだから」というようなことを言ってくれたので、手間が増えるけど、やっぱりスタインウェイを選択しました。皆さん、お仕事を増やしましたが、それでも、音がいい方がいい。小山田さん、ありがとう。