野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

動物の演劇、最終日

最終日。若干あった当日券も即完売。その後、通路に特設の席、立見席などを設けて、それも完売し、残念ながら、入場できなかったお客さんも出てしまいました。

会場での野村誠関連グッヅ(DVD,CDなど)の販売は、京都芸術センター史上最多売り上げを記録したとのことです。

今日の公演は、一番みんなアドリブがいっぱいあった。最後だけに躊躇してやめることなく、みんながやりきっていました。智美ちゃんの演奏は、すごかった。圧倒的な力強さが出てきた。

ぼくの感覚としては、初日の緊張感ある公演の完成度を上げたバージョンが土曜日の夜公演、2日目のリラックスした公演をもっと弾けさせたのが、今日の公演で、土曜日の昼公演が、その二つのタイプのどちらでもない中間形のような気がしました。

この4日間、遠方から、色んな人が来てくれました。東京からは、相当数の人が来てくれましたし、横浜、大磯、石川、山口、青森、名古屋、徳島、静岡、など、遠方から観に来てくれて、嬉しかったです。

6年ぶりに山下残くんとの作品です。正直、これが残くんと一緒にやれる人生のラストチャンスかもしれない、悔いのないようにやりたい、そういう気持ちがありました。もちろん、ぼくたちは、長生きするつもりですが。で、酔いつぶれた残くんがうわごとのように、5年後の再戦を訴えてきました。野村誠山下残は、30代の前半に一度、30代の後半に一度、ガチンコ勝負をやらせてもらいました。きっと40代になった時に、残くんとぶつかり合うことがあるんだろうな、と思います。それまで、お互いに良い年のとりかたをして、力を蓄えておきたいです。

調律の上野さんは、ぼくのお願いにとことん応えてくれて、不可能を可能にする奇跡の調律で、ピアノを蘇らせてもらって、本当にありがとうございます。それと、音響の宮田さんも、ぼくの本当にしつこい注文を聞き続けてくれて、最後には本当にいい音が作れました。ありがとうございます。

朝5時の3次会まで行っちゃいました。みんなと時間が過ごせて幸せでした。