野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

個人的なメモ〜スレンドロのソンゴとマニュロ

 スレンドロには、ソンゴ、マニュロ、ヌムの3種類の音階がある。で、ナルト・サプト編集の楽譜集で、スレンドロの曲の楽譜だけを読んでいくことにする。すると、まず、第1巻に出てくる曲のほとんどがソンゴであって、2巻あたりになると、マニュロも顔を出すが、ヌムは滅多に現れない。これは、ナルト・サプトの好みなのか、一般的にヌムは珍しいのだろうか?ソンゴとマニュロを比べると、はっきりと違いが見てとれた。本には、ソンゴはゴングが5に落ち、マニュロは6に落ちると書いてある。ソンゴは、ぱっと見た感じでは、1を基音にしている感じで、マニュロの方は、6を基音にしている感じ。だから、きっと、ソンゴの時は、3の音は高め(5に向かう音として)になり、マニュロの時には3の音は低め(6の5度上の音として)になるのではないか(と推測する)?で、ヌムに関しては、サンプルが少なかったので、今ひとつ、特徴が分からなかった。
 というのは、相変わらず、外国人としてのスレンドロ音階の理解。スレンドロ・ソンゴの曲を全部の音を鍵盤を左にずらしたら、マニュロの曲として聞こえるのだろうか?微妙に違うと言われる気がする。では、何が違うのか、今度、ジャワ・ガムランの奏者に聞いてみよう。