野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

左右田智美さん

で、なんで見本市に行ったかと言うと、左右田智美さんの作品を見に行ったわけです。左右田さんは、ロンドン在住のアーティストで、ロンドンのお宅には、何度も泊めていただいたりしています。最近、NHKの「デジスタ」という番組でも紹介されていました。こちらは、お尻がスキャンされる椅子(野村誠+やぶくみこの演奏付)

これは、魚釣りならぬ人間釣り

本日、展示されていたのは、こちら。(音のデザインは、やぶくみこ)

左右田さんは、ロンドンでinteractive artを学ばれたアーティストですが、作品自体がインタラクティブであるのはもちろん、活動の仕方も非常にインタラクティブだと思います。ホーキ・カズコさんとパフォーマンスをしたり、いろいろアクティブに活動していて、左右田さんとやぶくみこさんと3人で即興演奏をした時がありましたが、二人の音楽家の間で、全く臆することなく、非常に伸びやかに楽器で遊ぶことができる人でした。その状況と対話ができる、ということが、インタラクティブだ、ということです。左右田さんは、丁寧にものを作っていくという姿勢が根底にあると同時に、コラボレートする相手や状況に対して、インタラクティブにプレゼンテーションできるアーティストだという意味でも、インタラクティブなアーティストだと言えると思うのです。ですから、現代アートという分野だけにとどまらず、家具の見本市に出てきたり、今後も意外な場所に、色々と姿を現してくるだろう、と思います(畳屋さんとのコラボレートの計画もあるとか、、、、)。どんな展開をしていくのか、要注目です。

ロンドンを拠点として活動しておられますが、今後、日本でも、思いもかけない場面で、思いもかけないような彼女の作品に出会えるといいな、と思いました。

ちなみに、実は、左右田智美さんとやぶくみこさんのコラボレートにインスパイアされて書いた日記は、こちら
http://d.hatena.ne.jp/makotonomura/20081108