野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

出口が近づく

香港の滞在も、残り8日。とりあえず、7日に行われる講座のパワーポイントを作成。今日の昼が〆切(広東語に訳してもらう必要があるので)。結局、7日の講座の構成を全部考えて準備。ああ、それも3日後か。

いよいよ、明日がツアーコンサート「點心地圖」の初日。プログラムは以下の通り。

1) Improvised Cantonese Opera
2) Piano Concerto
3) Happy Handsome Rock'n Roll
4) Kitchen Music
5) Hydrotherapy Fanfare
6) Afro-Brazilian Big Band
7) Music of Wood

i-dArtのスタッフと明日のツアーの会場を順番に巡って最終確認。ベリーニが日本人がいるけど、全部広東語で進めます。と広東語で言っているので、それをコタロー君に訳して伝えると、「おお、危険だ。マコトが来週、帰国するので、よかった。全部、わかってる」とベリーニ。その後、ベリーニがこのツアーコンサートのきっかけになった話をし始めたので、それもコタローに訳すと、「なんで、広東語で話しているのに分かるの。危険だ。来週、帰国でよかった!」とベリーニ。そして、ロビー、中庭、カフェ、キッチン、プール、屋上、6階の緑のある屋外、とまわっていき、それぞれの演奏の配置などを説明。

その後、陶芸室に行き、7月8日のツアーコンサートで使う陶器の新作楽器を配置。今週は、全ての講座を休みにしているので、今日設置して、日曜日まで、この状態にしておける。

「點心組曲」第3楽章の「車椅子四重奏」の最終回。サポートスタッフが出演者を隠さないように、配置などの最終確認と、最終リハーサル。ほとんど手を動かさなかったチーワイと握手して、凄い力で握りしめてきた。今日もウインドチャイムを握りしめていた。この2ヶ月で、本当に大きな変化を見せてくれた4人に感謝。

「點心組曲」第8楽章の「木々の音楽」最終回。明日の本番に向けて、本番の場所で練習。緑のある場所で、木の楽器だけを演奏する。メーリンとベリーニがやって来て、6階で演奏しているのに、地階のカフェでこの音楽が聞こえたと興奮して言う。この1週間、施設の色々なところで練習することで、色々な人の目や耳に触れることができたことも、大きな成果。

ツアーコンサートは、5日も8日も定員30名がいっぱい。10日のイベントの進行をメキシカと相談。10日は、単なるコンサートではなく、絵を描いたり、踊ったりもしたくなってきた。人手が不足しているので、準備が最小限でありながら、なんとか実現できるといいな、と思う。

ぼくが香港に着いた最初の1週間に

1)台湾からのダンサーのワークショップで踊り
2)台湾からのダンサーの講座に参加し
3)施設内ツアーの視察VIPに演奏し
4)ベリーニに町に連れて行ってもらい、初めてトラムに乗った

今、これを逆行して、日本に帰国しようとしている。トラムは一昨日終わった。ツアーと講座が今週で、来週は、踊らないと、日本に帰れないな。レジ袋で踊りたい。