野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

えずこせいじん大祝賀祭初日

えずこホールにおります。宮城県の仙台よりも車で50分ほど南の仙南エリアにあるこのホールは、数名のホールスタッフがフル稼働して、ホール事業のみならず、ホール外の学校、高齢者施設などへアーティストを派遣してワークショップを行うアウトリーチ事業を年間600回行うという全国的に見ても希有な存在です。そのホールと野村は長年関わってきて、10年前の十周年の時は、総合監修までさせていただきました。今回は20周年ということで、藤浩志さんの監修で、「えずこせいじん大祝賀祭」が催されております。本日は、野村のユニットとして、門限ズ(=野村誠+倉品淳子+遠田誠+吉野さつき)で登場。鍋を囲んでのワークショップの参加者、そして、白石高校吹奏楽部32名、つくしの会児童合唱団23名で総勢60名によるパフォーマンスを行うのです。1週間前に、大阪の庄内でも60名ほどの大アンサンブルを行いましたが、今回は、またまた全然違う企画ですが60名。2週連続の60名パフォーマンスです。

朝から、練習室でピアノを練習。明日は、ピアニストの中川賢一さんと2台ピアノをやるのです。練習していると、片岡祐介さんが来て、二人で鍵ハモのデュオでの「春の祭典」を練習。これは、明日、山田うんさん+カンパニーによるダンス映像に合わせて生演奏するのです。

そうこうしているうちに、つくしの会児童合唱団の子どもたちが到着して、練習室で歌やパフォーマンスを練習。合唱曲を歌いながら、遠田誠振付の動きをして、倉品淳子演出で「愛している」と言ってプレゼントを誰かに渡す、という音楽とダンスと演劇を合唱団の子どもたちが同時にするパフォーマンス。もう一つは、「カモーン、どろぼう、ピースで、アウト!」と歌いながら、遠田誠の振付で踊りながら、舞台を通り過ぎるパフォーマンス。その他、作品全体の進行の中でどこで登場するか、なども、子どもたちに説明する。そして、遠田誠仕切りで本番前の成功のための儀式。

今度は、白石高校吹奏楽部のいる部屋に移動して、変更点や役割確認、進行の説明などをして、本番前の成功のための儀式。

白石高校のみんなと客席からえずこシアターの舞台を見て後、いよいよ本番。吉野さつきのアーツマネジメント講座のパワーポイントプレゼンを、門限ズの遠田、倉品、野村が、様々な妨害をし、さらに、合唱団の歌や尺八の演奏などでも妨害をし、それでもプレゼンを続ける吉野に、遠田、倉品、野村が色々面白いパフォーマティヴな妨害をしていき、ついに舞台から、退場。その後、合唱団が歌いながら「愛してる」の芝居、倉品淳子の一人芝居を経て、吹奏楽による様々な演劇的なパフォーマンスなど、盛り沢山の20分のステージ。

終演後は、子どもたちみんなと集合写真、そして、ロビーで少しだけ振り返りの時間があって、名残惜しいけれども、みんなで手をつないで橋をつくって、その下をくぐるお別れの儀の後、お別れ。また、この子たちと会いたいなぁ。何か企画を考えたいですね。

大ホールでは、ヒップホップのISOPPさんと中川賢一さんのコラボレーションが繰り広げられていたが、それは残念ながら見逃す。その後、平土間ホールで、「えずこせいじんトーク」に出演。参加アーティストに加えて、東京大学教授の安冨歩さんも出演。えずこホールという異常とも言える現象について、多角的に論じる時間。

その後、住民の方々によるグランドフィナーレのリハーサルに参加の後、明日の「えずこらぼれーしょん」のリハーサルが、延々と続く。上田假奈代、きむらとしろうじんじん、なども到着。そして、中川賢一さんと2台ピアノの合わせ。中川さん、素晴らしいピアニストです。野村の譜面の意図をしっかり理解して、繊細に弾いていただいています。これは、本当に楽しみであります。