野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ブリコラージュ展1日目


大阪の国立民族学博物館で、P−ブロッコンサート+民族学博物館の収蔵品によるしょうぎ作曲

午前中は、作曲。最初は、こんなもので、どうやって演奏するのだろう?という感じがあったし、しばらくは物自体の存在感や見た目の面白さが際立って、とても音を楽しむ感じがしなかった。が、実際、耳を開いていくと、それぞれが楽器の音とは違った魅力ある音を出していることに気づく。予想以上に面白かった。この様子は、野村幸弘さんが映像で記録してくれたので、いずれどこかで公開したいと思う。

しょうぎ作曲で作った曲を、今日だけで3回再演した。思った以上に毎回全く違った味わいになった。演奏するたびに、民族学的な資料が、楽器のように思えてくる。多分、明日になると、もっと楽器のようになっているだろう。だんだん、楽器として身体になじんでくるのだ。

鍵盤ハーモニカの演奏は、会場の音響がデッドだったので、もう少し残響があった方が演奏はしやすい。控え室で練習しているときの方が、響きはいい。だから、逆に言うと、この環境に合わせて、響きを作っていかなければいけないし、少し意識して音を観客の方に押し出さないと、観客に届きにくいかもしれない。そういう意味で、少し意識して丁寧に音を出すようにした。

6月に行うミュージカル「でみこの一生」の打ち合わせをする。しばさんが原作、吉森くんが脚本担当だ。吉森君は、しばさんのシュールな原作を大胆にアレンジして、いわゆるミュージカル風のストーリーに仕立て上げようと考えている。