野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

表をつくってジクソーパズルを解くような

今年度の『世界のしょうない音楽祭』(2月25日)に向けて新曲を書いている。次回のワークショップ(2月9日)に譜面を間に合わせないといけない。

 

尺八、三味線、ギター、シタール(*)、ガムラン、ヴァイオリン(*)、ヴィオラ(*)、チェロ(*)、コントラバス(*)、ヴィオラ・ダ・ガンバ(*)、ピアノという編成(*は、プロ以外に楽器の初心者が参加するパート)なので、オーケストラのスコアを書いている感じで、それぞれのパートに均等に出番があって、アマチュアの方が担当するパートは超簡単で、ワークショップで考えた15個ほどのフレーズの断片を盛り込んで、10分程度の曲を書こうとすると、ほとんどジクソーパズルを解くような作業になる。つまり、

 

コントラバスとヴァイオリンは、ミ、ラ、レ、ソの4音を出せて、チェロとヴィオラは、ド、ソ、レ、ラの4音が出せて、ガンバのバスとトレブルは、レ、ソ、ド、ミ、ラ、レの6音が出せて、ガンバのテナーはソ、ド、ファ、ラ、レ、ソの6音が出せる、といった具合(もちろん、プロはこれ以外にも自由自在にピッチをつくることができる)。表をつくって整理しながら作曲。「世界のしょうない」なので、インドネシアっぽくなったり、邦楽っぽくなったり、世界を旅する感覚は入れながら作曲中。あと3日で何とか終わりまで辿り着けるかも、という気持ちになってきたのは早朝4時半で、明け方倒れ込むように眠りに落ちた。