野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

734年大震災と相撲/グリーグ/メールラ

『いのちの政治学』という本を読んでいたら、聖武天皇のことが書かれていて、734年に大震災があったと書かれていた。天平6年(734年)4月7日に、畿内七道地震があった。これを読んで、あれっ?相撲節会の歴史上の最初の記述が734年だったことを連想する。大震災が4月にあって、7月に相撲節会を開催して、

 

天皇相撲の戯を観給ふ

 

大震災があって3ヶ月後に娯楽として相撲を鑑賞したとは考えにくいので、厄祓いとして相撲を開催したのだろう、と想像する。当時の相撲は厄除けの法として認識されていたのでは、と思った。

 

我が家で突然グリーグが流行り始めて、里村さんがピアノの練習を始め、ぼくもグリーグの抒情小曲集を次々に弾いたりした。19世紀後半にいわゆる「国民楽派」とカテゴライズされる作曲家がいて、ノルウェーグリーグはその代表的な存在。抒情小曲集は名曲揃いなので弾くと楽しい。

 

「世界のしょうない音楽祭」に向けて作曲をしようと思うが、過去5年間で邦楽をテーマにした年度が3回もあり、

 

2017年度→ 地歌越後獅子

2018年度→ ブリテン青少年のための管弦楽入門

2019年度→ 琵琶《平家物語

2020年度→  世界の音楽(日本、ルーマニア、インド、インドネシア、中国)

2021年度→ 宮城道雄《春の海》、菊武祥庭《稚児桜》

2022年度→  ?

 

今年度は西洋の弦楽器を主軸にしているので、新作のために参照する(西洋音楽の)古典曲が何かあってもいいかも、と思えてきた。ヴィオラ・ダ・ガンバの上田牧子先生、民族音楽学の井口淳子先生にメールでお尋ねすると、タルクィニオ・メールラ(1594-1665)の《チャッコーナ》を薦めていただく。面白い。

 

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