野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ガチャ・コン音楽祭Vol.2から1ヶ月/日田どんの時代

山城大督さんから、『ガチャ・コン音楽祭Vol.2』の編集動画の初校が届く。昨年の動画もよかったけど、今年もいい。いくつかの修正希望を出す。公開が楽しみ。

 

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作曲年鑑の確認など、滞っているメールの返信や書類の山をさばく。

 

一年前の今日、偶然、「日田どん=相撲道の神様=大蔵永季」の存在を知る。あれから一年経ち、《どんどん日田どん》に取り組んでいる。これまで、「相撲節会」という平安時代の相撲の儀式について、興味を持って、さまざまな文献を読んできた。相撲節会は、記録が残る最初が平安以前の734年で、最後が1174年。日田どんが初めて相撲節会に参加したのが1071年。時代は、藤原氏摂関政治の時代から、後三条天皇大江匡房を重用して延久の善政と呼ばれる改革をした時代。11世紀後半に、貴族の時代から武士の時代に変化していく過渡期の院政の時代に、相撲節会が頻繁に催され、35年間に15回も出場した日田どん。大江匡房は、「洛陽田楽記」を書いた人でもある。永長の大田楽が1096年。大江匡房が日田の大原神社に飾る看板を書いたという言い伝えもある。匡房は、1098年に太宰府に下向しているようだ。文献を読んでいるうちに、1日が終わっていく。ふうっ。