野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

ガチャ・コン音楽祭フィナーレの後のフィナーレの後のフィナーレ

昨日の『ガチャ・コン音楽祭Vol.2』の余韻で過ごす。様々な仕事の着手は明日から。

 

柳沢英輔さんから竹田神社の本番の音源が届き、何度も聞き返してしまう。児童合唱、ボーカル、ヴァイオリン、ベトナムのゴング、そこに雅楽が入ってくるところが、絶妙にカッコいいのと、カラスがいっぱい笑うように鳴いているのもいい。《あかねさす》という曲がフィナーレとして作った。しかし、最後のMCで、ぼくは、

 

「これで全プログラム終了になるんですけれども、、、いや、終了してないかもしれない」

 

と言った。これは、お客さんが近江鉄道の駅に帰る道中に、Gacha Gong Bandが見送りの演奏をするので、本当のフィナーレはそちらだ、という意図だった。電車に乗るまで、Gacha Gong Bandが聞こえていたはずだ。ところが、実は、フィナーレの後のフィナーレの後に、もう一つフィナーレがあった人がいた。貴生川行きの電車に乗った人は、『車内放送歌合戦』が放送中の900形車両に乗ったのだ。ゴングに見送られて電車に乗ると、車内放送で日野少年少女合唱団の歌声で「次は日野駅で〜す」という歌声が聞こえてきたのだ。30分前に、あかね児童合唱団の歌声でで聴いた歌が車内で再度流れたようで、貴生川まで乗車した人は、その後、岡田健太郎さんの《水口松尾》、Hugh Nankivellの《貴生川》も聞こえたはず。これは完全に想定を超えたフィナーレの後のフィナーレの後のフィナーレだった(八日市方面の電車に乗った人は、これはないが、その代わり、ゴングの演奏をより長く味わえたと思う)。

 

今回、梵鐘の音楽に着手して、五行思想の木火土金水の「金」をしっかりやることができた。

 

木:《野村誠x北斎》(2010)

火:《火の音楽会》(2004)

土:《瓦の音楽》(2013-)

金:《あかねさす ゴングとバカの ひらく音》(2022)

水:《プールの音楽会》(2010)、《お湯の音楽会》(2009)

 

木の音楽は、《野村誠x北斎》の時に木琴を作ったけど、今年度、パトリア日田林業関係者とコラボレーションできているので、もっと木の音楽は深められる機会になったら、と思う。

 

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