野村誠の作曲日記

作曲家の日記です。ちなみに、野村誠のホームページは、こちらhttp://www.makotonomura.net/

林から囃子まで(パトリア日田音楽工房スタート)

大分県の日田のパトリア日田というホールの15周年記念企画を準備中。日田にやって来た。日田の音楽をつくろうということで、

 

1 林業

2 相撲の神様 日田どん

3 祇園囃子

 

の3本柱で進行中。ホールの担当の中村美波さん、及川康江さんと日田祇園山鉾会館に行き、山鉾の展示を見る。京都の祇園祭と似ているところもあるが、全然違うところも多い。歌舞伎の場面を人形で表現するところや、高く積み重なる鉾など、独特。日田祇園囃子保存会の会長の小松史郎さんにお話を伺った。笛、三味線、太鼓で、笛は各自が手作り。明清楽の笛が中国から長崎経由で伝来したと、展示では書かれていた。

 

ホールに戻り、中村さんと打ち合わせ。お囃子のCDも早速聞かせていただき、勉強中。地元で作られた紙芝居「相撲の神様 日田どん」を見せていただいたり、昨年10月のリサーチの様子をまとめたビデオを見せていただいたり。打ち合わせをして、1月29日のコンサートも3部構成になりそうな予感。今のイメージで、仮にタイトルをつけると、こんな感じ(順不同)。

 

1部 創作木工楽器の祝祭 《モクレンジャーとモクモク太鼓楽団》

2部 紙芝居+合唱カンタータ《相撲の神様 日田どん》 

3部 祇園囃子をアレンジ《お囃子バリエーション》

 

1部は、木の楽器がいっぱい登場。木琴、木魚、カホン、ウッドブロック、拍子木など。そこに、丸太や材木も登場し、チェーンソーや木槌も登場するかも?

 

2部は、紙芝居の朗読とプロジェクションに、オリジナルソングが合唱で挿入されて展開。

 

3部は、保存会の方々による祇園囃子の演奏に加えて、野村の編曲による祇園囃子を、チェロだったり、吹奏楽だったり、色々なバージョンでお届けするコンサート。

 

こんな感じかな。

 

夜はパトリア日田のスタジオ1でワークショップ。紙芝居『日田どん』を中村さんに読んでいただき、その中から印象的なページをピックアップして歌を作った。かわいい名作ができた。木の楽器でアンサンブルもいい感じ。そこにピアノを加えると雰囲気が変わる。祇園囃子のCDに合わせて、自由に楽器で演奏するのも、なかなかいい感じ。次回は10月13日。次回までに、日田祇園囃子をしっかり勉強するのが、ぼくの宿題。